みほが崩壊への歩みを始めてから数日が経過し、遂にその日を迎える。
平日からお昼帯は賑わいを見せるショッピングモールのフードコート。
週末ともなれば、家族連れや学生、カップルとさらに賑わいが増す。
友人知人との会話を楽しみながら盛り上がる中、少女が一人…、他とは全く別の目的でそこにちょこんと座っているのだろう。
-ご丁寧に全く同じ席にやってくるとはね…。-
予定していた時間より早めに到着すると、念の為以前二人が食事をしたあの席が見える位置へと腰を据える。
万が一警戒されて、一人じゃない、可能性も考えての行動だった。
しかしそれも杞憂…、複数人で現れるどころか、一人で何の準備もなく座っていることへの違和感をごまかすように昼食まで準備しているじゃないか。
-驚いたな…、そんなに周到に一人で準備してくれるなんてね…。
まぁ…そうだな…最後の晩餐…ならぬ女の子としての最後の昼食を…楽しんでもらってからでもいいか…。-
にやりと笑みを浮かべる男。
みほの腰掛けるテーブルとは隣同士の位置関係ではあるが、少し距離もあり、みほ自身はまだ気づいていない様子。
事が事だけに周囲の様子を伺う余裕はなさそうだ。
ハンバーガーのセットに手を付け、少し食事を始めたころを見計らって、あの日以来の連絡をSNSで。
『本当に来てくれたみたいだね。
嬉しいよ…、見る感じ、ちゃんと一人みたいで…偉いじゃないか…。
しおりちゃんからデートの誘いはなかったのかい…?
いや…きっとあっただろう…あれだけのことを二人でしたんだ…、次の週末何も声をかけないなんてこと…普通は考えられないもんな…。
ってことは…、断って…わざわざ一人で来てくれたわけだ…。
偉いね…「彼女を…守るために」、犠牲になりに…自分から望んできた…。
そのままゆっくりと顔を上げてごらん。
おじさんはみほちゃんの斜め前のテーブルに座っているよ。
いいかい…?
おかしな反応はしないこと…、周りにも大勢お客さんがいるからね…。
おじさんの位置が確認できたら、こちら側が正面になるように座りなおして…。
ゆっくり、足を開いて…スカートを少しだけ上げてくれるかな…?
SNSで返事はしなくていい…。
行動で、返事をしてくれれば、それでいいからね。
何か気になることがあれば、もちろん送ってくれてもいい…。
おじさんの左横に置いてある鞄…カメラが仕込んであってね…。
テーブルの上側はおじさんのスマホ。
テーブルの下は、鞄に仕込んだカメラで映せるようになってる…。
おいしそうだねぇ…。
ハンバーガー…、みほちゃんの残りが食べたいな…。
一口だけ、残しておいてくれるかい…?』
顔を上げれば確実に認識できる位置にいる男。
あの日と同様に、デニムと薄手のシャツにジャケット。
卑劣ではあるものの、小綺麗な感じは変わらずで。
ポケットの多いジャケットは何かと便利で愛用している。
賑わう週末のショッピングモール。
今度は助けてくれるヒーロー…もとい、ヒロインのいない、みほ一人の週末が始まろうとしている。
【期待してもらえてうれしいです。
ただ、その期待を下回らないようにしないと…、貴女にだけはがっかりしてほしくないので。
焦らず、丁寧な描写を意識しながら進めていきたいですね…。
レスを見るたびに、描くたびに濡らしてほしい。
濡れる頻度も、イく頻度も…都度把握できるほどに。】
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