「おっと…これはレディに失礼なことを言ってしまったかな…?」
笑いながら少し怒った風にも見せる佳奈に、冗談ぽく乗っかるような言葉を返す。
しかし、その直前の少し戸惑ったような表情にも満足げな笑みを浮かべて少し口元が緩んでいた。
リビングに漂う、香ばしいピザ…チーズの焼けた匂い。
何度か注文したことはあったが、以前よりも少しだけ大げさに喜んでいるようにも見える。
それだけ、昨日からの流れで心が揺れているのだろうか。
付かず離れず付きまとう疼き…、少し深く知ってしまった快感の魅力。
頭の片隅に居座り始めているのかもしれない。
「よし、コーラだね。
いつもはちょっといろいろ言っちゃうけど…、レディに失礼なことを言ってしまったお詫びもある。
認めましょうっ。」
悪乗り感を出しつつ、何も入っていないコーラ。
グラスに氷を落とし、注いでいく。
しゅわっと泡を立てながら、ぷちぷちとその泡がはじければ爽快感を思わせる。
「ただし…、いつもの言うように、ほとんど砂糖だ…。
だから、しっかり中和するようにお水も飲むこと…これは、約束だ…いいね?」
そんな、二人の他愛ない会話。
一日立って少し心に余裕ができたのか、他の感情で逆に余裕がないのか。
佳奈の口から母の話は、昼過ぎから出てこなくなっていた。
そしてしばしの晩餐…。
大好きなピザを頬張りながら、同じく好きなお笑い番組を見ながらともに笑う、幸せな親子のひと時。
……
「ふぅ…こんなに食べたのは久しぶりだな…。
佳奈ちゃん…コーラもなくなっちゃってるね…。
お水、入れてこよう…。」
ほどほどに色が進んだころ、空いたグラスを見るやそう声をかけると、返事を待たずグラスをもって立ち上がりキッチンへ。
「睡眠導入剤を溶かして固めた氷…、そこに無味無臭の液体の物も一緒に…。」
まるで実験体を目の前に心躍らせるマッドサイエンティストのようににやつき。
見た目にはただの透き通った透明の液体を注いでいく。
「さ、あと少し…残って固くなっても困るし…食べちゃおうね…。
糖と油だ…これはちゃんと薄めていかないと…太っちゃうぞぉー?」
冗談ぽく笑いながら、水を飲む必要性を間接的に伝えていく。
水を飲む…尿意…失禁…。
あるいは、尿意…お手洗い…快感…。
少しずつ飲み進めると…少しずつ進行する睡魔。
満腹感からくる睡魔なのか…、気づいたら朝…という前回とは違い。
今回は徐々にくる睡魔に襲われる自覚は、ある状態…。
初めての夜が…来るのかもしれない。
……
「佳奈ちゃん…佳奈…佳奈…。寝ちゃった…かな…。」
ゆっくりと義父の指先が…佳奈の、娘の身体へと伸びていく。
※元投稿はこちら >>