昨夜の嘘…を耳にすればするほどに、頬が赤く染まり視線が徐々に下に向いていくのがわかる。
オブラートに包んだものの、やはり理解したのだろう。
まだ年端もゆかぬ年齢とはいえ、人並みの羞恥。
父親とは言え、性別も違えば、一緒に住むようになってまだ半年だ。
仲がいいから…というのとはわけが違う。
そんな年頃を迎えた少女のわかりやすい反応に、興奮と同時に微笑ましさを感じる。
「そんな大したことじゃないさ…。気にすることはないよ?
あ、うん…行ってらっしゃい。」
理解してからは数秒のこと。
赤面した表情を隠すように軽く頭を下げて謝罪しながら、部屋へと帰ってしまう佳奈。
そんな様子を見届けながら、スマホを取り出すと。
「着替え…、ねぇ…。させたのは、お義父さん…なんだけどね…ふふっ。」
一人になれば、我が子を見守るような優しい表情が一変し、薄気味悪い表情へと変わる。
ワンピース…ソックス…ブラ…そしてショーツ…。
一枚脱がせるごとにしっかりと全身を記録しながら、進めていく。
「疲れもあったのか…、飲み物に入れた睡眠薬の効きも良かったみたいだな…。」
職業柄、薬の類を入手することも難しくはなく、その使用に関しても素人以上の知識が当然ある。
用法、用量を正しく判断した上で、無味に近い状態で混ぜ込み、接種を促す。
全ては一度、佳奈の母で実験済み。
むしろ体も小さく、血液循環も良好な佳奈の身体には効き目がさらに良好だったようだ。
「おかえり。」
別に待たされていたわけでもなかったが、お待たせ…という言葉に、何かしらの配慮、気遣い、遠慮のようなものがあったのだろう。
さっきとは打って変わって視線は合わず、そのままカーペットに腰を掛ける佳奈。
そして、改めてずっと気になっていたのだろう母親の容態を聞いてくる。
「あぁ、佳奈ちゃんが寝てる間にちょっと様子を見てきたよ。
よく眠っていたよ、容態も安定している、でも意識はないみたい。
呼びかけても返事はなかったんだ…。
何があっても怖いから、佳奈ちゃんはもう少し待ってくれるかい…?
ちゃんとお義父さんが毎日状況を確認して、伝えるようにするから…。
会えそうなときは、一緒に行こうね…?」
そう言って、ぽんと佳奈の頭に手を置き、髪を撫でる。
不安にさせ過ぎるのも良くはないが、簡単に会いに行ける状況を作ることは意味がない。
こんな言葉に娘が納得するかはわからないが、今はこの程度の説明しかできなかった。
「とにかく…今は少し落ち着こう。
こんな言い方をしたくはないけど、ママは簡単には治りそうにない。
まずは義父さんと佳奈ちゃんが、ママがいつ帰ってきても大丈夫なように元気でいなくちゃ。
さぁ、冷めないうちに…美味しいよ?」
ゆっくりとホットミルクを飲み進める佳奈を見つめる。
適量の催淫剤…、主に睡眠導入剤と媚薬成分の強い物が混ざっている。
もちろん、甘めの飲み物に混入することで、薬っぽさを限りなくなくし、飲みやすくしている。
起床直後の覚醒状態に近い状態での睡眠導入がどれほど効果を出すのか、まずはその確認も兼ねていた。
【ご配慮ありがとうございます。
その前提でいていただいて結構です。
私の方も、配慮が足らずすいませんでした。
展開の件もお返事ありがとうございます。
お互いに時間の許す範囲で、無理なく進めていければと思います。】
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