さすがに直近まで毎月のように顔を出していた男を無視もできないのだろう。
あまり喜ばしい表情でないことは見てわかる。
松本と言う男への嫌悪、それも少なからずあっただろうが、親が金目的で始めたファンクラブに対しての嫌悪、という意味合いの方が強いだろう。
いずれにしても、そこで会長という立ち位置に居たのだ、喜ばれるとは思ってはいない。
それでも、澪という少女は、その幼い体つきは変態的な欲求を秘める男には涎が出るほど貴重な存在。
同等以上の少女との関係をゼロから構築するのは並大抵のことでは無い。
怪我を機に接触が難しくなっていたが、幸運に恵まれたのか偶然にも街中で出会えていた。
勢いで声をかけた割に、スイーツという選択肢は悪くなかったのか、抵抗を感じてはいるものの、誘うことに成功したようで。
『そうそう、それだよ。
澪ちゃん詳しいんだね。
なかなか差し入れも渡せてなかったし、行こうよ。』
賛同する声に、間髪入れずそう返し歩き始める。
親子以上の年の差、場所が場所なら怪しまれるだろうが、スイーツの店ならただただ親子に見えただろう。
店員も気にする様子もない。
『さぁ、そのクランベリー…なんだっけ?それでも構わないし、好きなものを頼むと良いよ。
でも…、澪ちゃんくらいなら、普段から美味しいもの、いっぱい食べてそうだなぁ…。
これくらい、当たり前かな?』
澪の小遣い事情までは知らない松本は、世間話程度に振ったつもりだった。
しかしそれが、思わぬ流れへと発展するとは思ってはいなかった。
【プロフィール、及び流れのご希望などありがとうございます。
徐々にの流れは大切にしながら、じっくり進めて行ければと思います。
何かあれば随時変更修正は致しますので、仰っていただければと思います。
引き続き宜しくお願い致します。】
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