「ありがとうございますっ!…わぁっ、可愛らしいマカロン…っ。明日いただきますね、んふふっ。明日は絶対体調崩してはいけませんね。」
小箱を受け取ると、お礼を言っていそいそと封を開ける。
アレクがレイウスに報告する際の土産は、辺境の屋敷において唯一の娯楽、楽しみであった。
カラフルな菓子を見て、笑顔を綻ばせ、大切に枕元にしまった。
その傍らにある大きな革バッグに視線を向けると、ベッドのシーツの上に布が並べられていく。
「…えっ、ええ…っ!!これ、は…、下着…なのですか…?布切れ…みたいなのもありますが…。」
透明なシースルーと化した下着のほか、布面積がほとんどない下着…、それらは原色に近い派手な色のものばかりであり、言葉を選ばないとすれば、『下品』という感想だった。
しかし、妻となった女性が身につけるもの。と聞かされ、それっぽい言葉を捲し立てられると、世間を知らないサリーナは信じるほかない。信頼していふアレクの言葉だからこそ、頷くしかなかった。
その下着類の横に不思議なものが次々置かれていく。
それらは初めて見るものばかりで、興味津々に手に取って眺める。
「夫婦の間で使用するもの…なのですね…?これは…、何やら虫みたい…。こ、こっちは男性器の…模型…?」
アナルパールやディルド、その方の道具類を見るが、用途がわからず、首を傾げながらシーツに置き直す。
そして、いよいよ妻専用の下着を選ぶ時が来て…
「ぅ…、分かりました…。」
(アレクは外に出ては…、いえ、昨夜のことを考えると今更ですし、夫婦となった以上は恥ずかしがってはいけませんね…。それにしても、これを身につけるなど…。)
手に取ったのはカップレスのブラジャー。ホックを見るまでは、そもそもそれがブラジャーであることもわからず、顔を顰めて嫌悪感を示した。
(正直、下品…と言わざるを得ないけれど…。世の女性はみな、これを身につけてるのよね…?お母様もドレスの下は…。)
母であり、妻であるメイサのドレスの下もこのような下着なのだろうか。母と同じ、と考えると勇気も湧いてきて、まだマシと思えたものを手に取った。
あえて背を向けているアレクの耳にシュル…と絹が擦れる音が届き…。
「あ…の、着替え…ました…。変…ですよね…?や、やっぱり妻なんて、私には合わないのかも…。」
足元には純白に金糸で刺繍が施された上下下着が畳んで置いてあり、真っ黒な下着を身につけたサリーナが顔を真っ赤にして立っていた。
これだけで恥ずかしそうにモジモジと立っているが、サリーナは気がついていないが、ブラジャーには切れ目が入っており、少し位置をずらせば乳首が露出するようになっている。ショーツも簡単にクロッチ部分が紐で簡単に結んであるだけで、実は股割れタイプのショーツ。
それらは薄く透ける布でできており、うっすらとサリーナの白い肌が透けているが、本来あるはずの恥毛は見えなかった。
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