バタバタと散歩を喜ぶ犬のように四つん這いで手足を動かし、慌ててバケツにまたがる。
それとほぼ同時に、「ボトッ!ボトッ!」と固形の何かがバケツの底面を叩く。
食生活が良いリズベットのお通じは良いはずだが、昨日は朝から捕らえられ、ストレスから排便していない。
2日分溜まった汚物がバケツに溜まり、やがて「ジャーッ」と水が噴き出る。浣腸の際に空気も混じっていたのか、時折「ブボッ」と汚らしい音も混じる。
「やだっ、嫌っ、止まらない…っ!お願いだから、見ないでくださいっ!!」
濁流は止まることを知らず、1リットルの浣腸液を排出するには時間がかかる。
耳まで顔を赤くしているが、どんなに恥じらっても止めることはできなかった。
キツイ汚物の匂いが部屋に充満し、リズベットの尊厳をさらに削ぎ落としていく。
腹部の苦痛から解放されることよりも、この場にいる誰の記憶にも、自分の姿が残らなければいいと願った。しかし、それは叶うことなく、ダーウェルやアリスの視線をひしひしと感じる。
長い長い排泄が終わった後、天井を見上げたまま、両手で顔を覆った。
1人の女の子としての尊厳は失われた。
これまで、リズベットは人前で恥をかくことなど、ほとんど経験したことがなかった。
これでも、身なりを整え、言葉遣いに気を配り、誰に対しても礼節を保ってきた。
家名も、身につけてきた作法、何もかもはリズベットを守ってはくれなかった。
ツーー…と一筋の涙が頬を伝った。
クリスティア家当主といえど、若い娘だ。
この仕打ちはかなり堪えたものだったが、ダーウェルの言葉で我に帰る。
「…ぃっ、嫌っ、もう嫌っ!!やめてっ!近寄らないで…っ!!」
浣腸器に再度液体を入れるアリス。
バタバタと慌てて、バケツから降りて部屋の隅に逃げるが、手枷と足枷は緩んでいるものの鎖に繋がれていて、仮に扉が開いていたとしても逃げることなどできない。
これまでの人生で味わったことのない恥辱を受けた矢先に、さらにもう一度と言われれば、パニックにもなる。
しかし、
「ダーウェル様のお手を煩わせるなッ!」
ヒュッと鋭い風切り音が鳴り、リズベットの背中に鞭が打たれた。
「ギャ…ッ!ぁっ、ぐっ、ぁ…っ!!」
その場によろめいて倒れ、背中を手で押さえて、埃まみれの床を転がる。
(痛いっ、怖い…っ、もう嫌だ…っ。助けて、シオン…っ)
アリスは当然手加減しており、事実リズベットの背中は赤く鞭跡がついているが、肉も皮も裂けておらず、1日経てば跡も消える程度。
しかし、リズベットには効果覿面で、グズグズ涙を流しながら、浣腸されるために部屋 の中央まで戻ってきた。
【お疲れ様です。実は浣腸、排便…、好みなので嬉しいですっ!】
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