「はい、十分温まってきました。それでは…」
湯船に浸かり、身体を温め、これで初夜の儀式は終わったと思い、やっと解放されると頬を緩めたが…
「ぁ…、えっ、はい…。」
(まだ終わりじゃないのですね…。うぅ…、早く終わってほしい…。)
手を取られ、ぷるんっと乳房を揺らしながら、水滴を弾いて湯船から引き上げられ、浴場のタイルの上でアレクと向かい合った。
「は、はい…っ!恥ずかしいですけど、なんとか…、頑張ります…っ」
『大事な儀式』と言われると、サリーナは何も言えず、ぎゅっと目を瞑って動かないように耐えるしかない。
そうしていると、髪を撫でられ、ビクッと身体を振るわせる。
「なるほど…、そんな大事な意味があるのですね…。…んっ、ぅん…っ」
アレクの説明を疑うこともなく、納得したように何度も頷く。
頬や唇を指で撫でられ、首筋から徐々に手は下に降りていく。
目を瞑っているせいもあり、時折身体を震わせてしまい、小さく声を漏らしてしまう。
(お胸まで…。でも、これは大事な儀式なのだから、我慢しないと…)
細身の身体に似つかわない重量ある乳房にまで手が伸び、一層ぎゅっと閉じる瞼に力が入る。
「ん…っ、ぅ、ん…っ、ぁ…ぅっ」
感触を確かめるように軽く揉まれ、持ち上げられたり、乳首を摘んで転がされたり。
医者や侍女程度にしか身体を触られたことはなく、サリーナ自身も知らなかったが人一倍身体は敏感であり、娼婦相手に慣れているアレクの手つきに悩ましげな声が漏れ出る。
背筋に鳥肌が立つような、ゾクゾクした感覚に襲われ、呼吸も艶っぽいものに変わっていく。
(少し、長くないでしょうか…?初夜の儀式は大事なものとはいえ…)
明らかに執拗に胸を狙われている気がして、思わずアレクの腕を掴んでしまったが、
「サリーナ様、お恥ずかしいのは重々承知してますが、どうか儀式の最中は動かないよう…。」
と真面目な顔で注意されると、「すみません…」と小さく呟き、涙目で両手を身体の横に戻す。
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