「あれがリズベット・クリスティア?」
「ああ、あの獣人好きの。」
「獣人解放戦線と繋がりあるんだろ?」
ヒソヒソ話す声が聞こえてくる。たらだの噂話。
しかし、それとは別の、なにか絡みつくようなねちっこい視線も強く感じていた。
露出する太ももやシルエットがわかるくびれやお尻、胸元や顔…。感じたことのない、嫌な視線だった。
(ここは浴場…?昨日は水浴びだけでしたし、身を清めろ…と?)
やがて着いたのは官舎の中の浴場だった。
なぜ?と不思議に思いながらも、扉の中に入る。…が、その際…。
「……。」
なぜかアリスは団員たちも同行するように誘った。嫌な予感がしたが、その通りだった。
「…む、無理ですっ、できませんっ!殿方の前で、そんな…っ!」
ブンブン首を振る。
団員たちの前で脱げと命じられたからだ。
貫頭衣だけだとしても恥部は隠せていた。
しかし、こんな下卑た視線の前で脱ぐなど…。
しかし、ピシャッと鋭くて強い音が脱衣室に響く。
アリスの手に持つ鞭だ。「脱げ。」その言葉すら要らず、命令を鞭が伝える。
リズベットはそれを見て目を見開き、身体がこわばった。
貴族として、乗馬の嗜みがあるリズベットには、乗馬鞭の威力は庶民よりも容易に想像ができる。
怖くて、逃げ出したい。でも、従うしかない。
恐る恐る裾に手を伸ばし、麻袋のような布をを捲り上げる。手錠から解放された手で、自ら裸になった。
ぷるんっと揺れる乳房、シルエット通りの見事なくびれ。
バサっと厚い布が床に落ちる音は、酷く耳に残った。
そして、鞭で追い立てられるように、浴槽の縁に座らせられた。
(一体何を…?)
アリスは何か道具を用意しているが、リズベットからは見えなかった。
そして、とんでもない命令を受ける。アリスからは同性の同情などは微塵もなかった。
「…なっ、で、できませんっ!それなら、他の方々は外に…っ!」
当然の抗議だが、聞き入れられることはなく、鞭の音で返答があった。
リズベットは当然暴力に対して耐性がなく、ビクッと怯えて、ゆっくり従う。
身体を隠していた両手は頭の後ろに添え、大きく脇を開いた。
ぴっちり閉じていた足をスルスル広げ、股間をさらけ出すような姿勢となった。
目の前で男たちの下卑た感想を聞かされ、耳まで真っ赤に染まっていく。
「…見ないで、ください…」
小さい言ったその言葉は誰も聞いていなかった。
リズベットはそれから、目を閉じて時間が過ぎるのを待った。
股間にお湯をかけられ、カミソリが肌を撫でる。
元々陰毛は薄く、産毛のような柔らかな毛。
クリームやローションのようなものがなくても、あっという間に剃り終えてしまった。
終わった。ほっと胸を撫で下ろした時、団員たちにチェックするようにアリスが言った。
(…なっ!?何を言って…!)
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