メイサはサリーナを溺愛している上に、サリーナも出来がいい娘であるため、メイサに怒鳴られた経験などない。
メイサが抱きしめて誤解を解こうとするが、サリーナはショックで驚いたまま、少しずつ落ち着きを取り戻していった。
サリーナがメイサに話しかける中、メイサは娘と同行していたであろうアレクとルシアを見て、沸々と怒りが再燃し始めていた。
(サリーナを連れてくるなんてどういうつもり…?この子に変なことしようとしてるなら許さない…)
ぎゅっとサリーナを抱きしめながら、母として鋭い眼光を向けた。
「さあ、三人とも中に入ってちょうだい。アレクもルシアも、畏まったりしなくていいから。」
とはいえ、娘の前であり、取り繕った笑顔で中に案内する。
サリーナに付きまとう悪い虫たちの真意は読めぬが、サリーナに悪巧みを知られるのは彼らにも不都合であるはず。
そう悪いことにはならないと願いながら、アレクとサリーナの2人をソファに座らせた。
「結婚したいというのは、サリーナも自分で考えて出した決断なのよね…?その、例えば誰かに脅されてとか、そういうことではないのよね?」
「そんなことありませんっ!私はアレクのことがお母様と同じくらい好きで、本当に愛しているのですっ!」
「そ、そう…。変なこと言ってごめんね?サリーナの意志なら良いの…」
(アレクとルシアはサリーナを騙しているの…。そう言えたらどんなに良いか…。私も大きな弱みを握られているし、指輪のことも…。サリーナが本気で彼を愛してしまっているというのも…)
複雑な想いになりながらも、サリーナの惚気話に耳を傾ける。
「一時期はベッドからも起き上がれず、食事も口元まで運んでもらったり…、彼はとにかく優しいのです。私の無茶なお願いにも真摯に答えてくれたり…」
正直娘の惚気など聞きたくもないが、サリーナとの会話は久々だし、何より嬉しそうに話すものだから、相槌を打ちながら微笑む。
(サリーナが一番辛い時期に、どういう形であれ、私たちは彼女を追い出した…。アレクに心酔してしまうのも無理はないのかも…。責任は私にあるのだから、せめてサリーナの『今』は守ってあげないと…)
サリーナの療養先での話を聞くたびに、胸がチクリと痛む。サリーナは本当に恨んでいるどころか、気にする素振りすらないが、死の淵を彷徨っていた彼女を辺境の地に追いやってしまった。一族からの圧力とはいえ、もし仮にサリーナが死んでいたら…、今でもそう考えてしまう。
そうしていると、気がつけばサリーナの瞳はゆっくりと閉じ、ウトウトとし始めていることに気がついた。
舟漕ぎをするように首が上下し、やがてアレクにもたれかかって寝息を立てはじめた。
「…は?ちょっ、ちょっと待ちなさい…っ。サリーナにはやめてちょうだい…っ。サリーナを送った後なら部屋にまた来てもいいから…っ。」
(色々って何をする気だったのよ…っ。それよりも、寝ているサリーナに何をするかわかったものじゃないわ…。)
「い、今…?その、だって、サリーナが…。」
メイサが引き留めると、アレクは口元を歪め、ソファに座り直す。
サリーナを送り届けた後ではなく、今やれ。さもなくば…、という脅しでもあった。
サリーナの様子を横目で確認すると、すうすう…、穏やかな寝息を立てて完全に眠っている。
(さっさとイかせてやれば、それでいいんでしょ…。サリーナのすぐそばで…、お願いだから起きないで…)
「…分かったわ。やるから、サリーナには…」
ソファから降り、大きく広げたアレクの足元に跪く。
チラチラ何度もサリーナの様子を確認しながら、チャックを下ろすと、勢いよく巨大なイチモツが現れた。
(ぅ…っ、昨日コレが私の中に何度も…。い、いえ、今はとにかく集中しましょう…。サリーナが起きる前にさっさと終わらせないと…。)
ペニスの裏筋に舌を這わせると、そのまま亀頭を丸々咥え込む。
口淫を始めたが、指輪に命じられた昨夜のように、訓練されたような激しいフェラチオではなく、ぎこちないもので、刺激もさほどない。
激しく音を立てて、サリーナが起きてしまうことを恐れていた。
「ん…っ、んっ、ちゅ…、ん…っ」
(サリーナ…、起きないで…。こんなところ見られでもしたら…)
サリーナが起きてこの光景を見たら、どう思うだろうか。好きな男を寝取ろうとしているように見られ、軽蔑され、嫌われるに違いない。
怯え、今にも泣きそうな表情で必死にフェラをする様は、アレクの嗜虐心をよりくすぐる。
「…お母様…」
サリーナがぼそっと呟くと、ビクンッと大袈裟なほど体を震わせ、メイサの動きが止まる。
メイサは俯いて咥えたペニスから視線外せず、とてもサリーナの方を見られなかった。
「大…好き…、んふ…ふ…」
寝言であると分かった瞬間、全身の筋肉から力が抜けるほど安堵し、フェラチオを再開する。
普通は青ざめるものだが、メイサは自覚なく、頬を赤らめて発情したような様子を見せた。
「ん…っ、んっ、んん…っ、にゃ、にゃに…?ちょっと、やめなさい…っ。そんなことしてないで、早く出すものを出して…っ」
アレクがメイサの股座に足を伸ばし、股間を靴先で押し上げる。
メイサは気がついていないが、靴先はぬらぬらと愛液がベッタリついており、ショーツをぐちゃぐちゃにするほど濡れているのが丸わかり。
サリーナよりも濃い、エルフの血が疼き出している証拠だった。
【遅くなってごめんなさい、大変お待たせしました…】
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