「…ぁっ、ぁ、は…ぁっ、ぁっ」
全裸のまま足をはしたなく広げ、豪奢な装飾がされた天井を仰向けに見つめる。
細い首筋にはマオによる締め跡が残っており、深い絶頂の余韻に浸っていた。
酷い倦怠感、脱力感に襲われるメイサ。
彼女をここに置いていくと、どんな目に遭わされるかは想像に難くない。
しかし、マオはメイサよりも妹のシオンを選んだ。
(神よ…、もしおられるのであれば、どうかメイサ様をお守りください…)
メイサにできることは祈りを捧げることくらいで、逃げるようにメイサの部屋を後にした。
アレクが戻ってメイサに声をかけたところでやっと余韻から現実に引き戻される。
(…そうだ、私は今…、は、裸だった…っ。マ、マオは…?シオンちゃんのところに行けたのかしら…。でも、じゃあ…私はこの男と二人っきりに…。)
改めてゾッとする。
しかも、指輪のせいで身体の自由すらない状況で、獣のような男と二人だけ…。
テーブルの上で丸まって秘部を隠し、気丈にも睨みつけるが、アレクからすれば何ら脅威もない。
必死に身体を隠すが、アレクが手招きするだけで身体は勝手に動き、絶頂後で力の入らない足取りで、アレクの目の前に立った。
指輪に支配されており、両手は身体を隠すもせず、マオの愛撫によって硬く尖る乳首や太ももまでベトベトに垂れた愛液など、恥じらうべきもの全てをアレクに見せつけている。
「…は?いやっ、やめなさい…っ!アレクっ、これ以上は冗談では済まされないわよ…っ!!」
アレクが命じたのは口淫。
当然サリーナのように無知ではなく、アレクが命じた口で抜く、という言葉の意味を理解している。
激しく抵抗するが、それは口だけ。身体は指輪の力によって、正座して跪き、ベルトを手際良く外し、ズボンとパンツを下げてしまう。
勢いよく飛び出て目の前に聳り立つ肉棒に目が釘付けになった…、というよりさせられたメイサ。
(…何これ、こんな大きくて凶暴な見た目だっけ…?)
半年以上ぶりに見る生の肉棒。
まずはその大きさに驚き、生唾を飲み込んでしまう。
そのまま顔は勝手に肉棒に近づきだすが、懸命に堪えて抵抗する。
「誰がこんな汚らわしいものを…っ、口に含むものですか…っ!貴方恥ずかしくないの…っ!?サリーナはっ、貴方を本気で…っ!!」
(マズイ…っ、顔が近づくほど、濃厚な雄のフェロモンが…。久しぶりすぎて、脳がクラクラしてしまう…)
必死にアレクを詰るが、顔は肉棒にキスする寸前まで近づく。
今にも口を開いてしゃぶりつきそうになるが、指輪の効果を歯を食いしばって耐え、どうにか抵抗する。
そんな懸命な抗いも、アレクが少し命じるだけで一気に瓦解した。
サリーナよりも小さな口を大きく開け、パクッと亀頭を咥えこむ。
(コイツ、なんでこんなおっきいのよ…っ、顎外れちゃうじゃない…っ)
亀頭を咥えるので精一杯で、限界まで開いた口の端からは涎が垂れてアレクの太ももを汚す。
サリーナよりも小さな口の中は窮屈である一方、ペニス全体が内頬に触れ、まるでオナホールのような心地よい感覚だが、次の瞬間、アレクは驚いた。
「ぐぽっ、ぐっ、じゅるっ、んっ、ぐっ、んっ、じゅるる…ッ!!」
(なんで、身体勝手に…っ、やめてっ!こんな男なんかに…っ!)
深く喉奥まで咥え、頬を窄めてペニスを挟み、舌を蛇のように絡ませる。
口淫のテクニックは最高級娼婦以上のものであり、清楚で清らかなメイサ夫人の普段の印象とは真逆なもの。
メイサがレイウスの元に来た経緯には、力を落としたバレンシュタイン家の貢物として嫁がされたり背景がある。
そのため、サリーナとは異なり、夜伽の技や作法などは習得済みのうえ、レイウスに抱かれるために研鑽は怠らなかった。
いつその気になっていただいたもの良いように…、ディルドを使って訓練し続けたもの。
サリーナはいつまで立ってもフェラは下手で、中の下と言わざるを得ないが、経験豊富なアレクでさえ、気を抜けば搾り取られそうな…、激しく濃厚なフェラチオ。
しかし、これはレイウスのためのもの。
メイサの瞳から一筋の涙が頬を伝う。
(こんな下衆にするためじゃないのに…、こんなことのために、練習した来たわけじゃない…)
傷つくプライドや自尊心をよそに、身体は命じられた通りにフェラを続ける。
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「〜〜〜♪」
「…こんな夜更けにどうされましたか?サリーナ様…。もうお休みの時間ですが…」
「ひゃあっ!!ルっ、ルシア…!?お化けかと思いましたよ…っ、もうっ」
今まさにメイサがアレクの目の前に跪いている頃、サリーナは月光が差す廊下を鼻歌まじりに歩いていた。
サリーナが余計なことをしないように監視していたルシアは、部屋を出てメイサの部屋の方に歩き出したサリーナを引き留めた。
「『指輪のお礼に今夜、北方の珍しい紅茶を入れて待っている』…って、マオさんから今朝方お聞きしたのです。実際には指輪はアレクの贈り物ですので気が引けるのですが…。…あっ、マオさんってお母様のお付きの方で…」
マオは今夜のこと起きることを知っていた。妹の安否を案ずる一方、主を汚そうとするアレクがどうしても許せなかった。
マオが最後に残した隠し玉は、『サリーナを現場に偶然鉢合わせること』
アレクらはサリーナを騙しているが、そのことが露見すれば、全てが破綻することも知っている。
常にサリーナの側にいるルシアの目を何とか盗み、サリーナに託した願い。
全てを説明するには時間が足りないし、そもそも言葉では信じないだろう。
だから、簡潔に要件だけを伝え、現場に足を運んでもらうことで、真実を知ってほしかった。
「…ああ、マオから聞いていたのに失念してしまっておりました…。メイサ様はレイウス様にお呼ばれされ、急遽中止になってしまったと…。お伝えそびれてしまい、大変申し訳ございません…」
「ええっ!?そ、そうなの…っ?一日中、ずっと楽しみにしてたのに…。」
「…メイサ様の代わりなど到底務まりませんが…、もしサリーナ様がお許しくださるのなら、茶葉をお持ちしてお邪魔させていただいてもよろしいですか?」
「…ふふっ、お母様の代わりなんかじゃないです。ルシアは本当にお優しいのですねっ」
当然ルシアはサリーナの寂しげな表情を見て、慰めるために口にしたわけではなく、監視をより強めるためのもの。しかし、メイサの部屋で何が行われているのか知ることもなく、部屋に戻っていってしまった。
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廃屋からは女の叫び声が夜通し響き続けていたが、町外れの廃墟群の中であり、聞く者は誰もいなかった。
「嫌っ!中はやめて…っ!今日ダメなのっ、赤ちゃんできちゃうっ!!」
「そりゃオメエの都合だろっ。イヒヒッ、おらっ、孕めッ!」
妹にはまだ手は出されていないようで、それだけが安心だった。
しかし、服は剥かれて素っ裸にされ、休みなく犯され続けていて、いつ解放されるのか分からない。
妹を取り返したら、メイサ救出のため衛兵を呼ぼうとしていたが、それも叶いそうにない。
(サリーナ様は無事お部屋に辿り着けたかな…。メイサ様を、どうか…)
マオは廃屋の床に寝そべりながら、メイサの無事を祈り、何度目かも分からない白濁液を子宮で受け止めた。
【お疲れ様です。私は何日もかけて少しずつやっているので、遅いうえに拙い文章しかできず申し訳ないです…。】
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