アレクが命令を解くと、フッと身体の縛りがなくなり、自由が戻る。
その瞬間は安心すると共に、その気になれば何の抵抗もできない事実が恐ろしい。
「早くこの指輪を何とかしてちょうだいっ!今なら全部無かったことにしてあげるし、サリーナに二度と近づかないなら、本当は処刑に値すけれど、それも許してあげるから…っ!」
アレクをニラみつけながら、唾を飛ばして怒号を飛ばすが、メイサの弱みや身体の自由を握っているアレクには何も響てはいない。
メイサの怒号に素直に頷いて承諾したと思えば…、
(なによ…、今更刑が怖くなったの…?)
「じゃ、じやあ…、早くこの指輪を取って、さっさと出て行っ…」
そこで言葉を遮ってアレクが反故にし、ニヤニヤと笑いながらドレスの下に隠されている身体を眺める。
「くっ…!サイテーな下衆ね…っ、サリーナもそうやって騙してるのっ!?オマエのような男の前で肌を晒すことなんてできるわけがないじゃないっ!」
憎しみがこもった瞳で睨みつけるが、その瞬間に身体の自由は奪われ、ピタッと身体の揺れすらも止まる。
(この指輪が厄介ね…。本当に身体がうごないし…、裸にされた挙句酷い格好をさせられたりとか…。ひとまずここは従って、どうにか隙を見て指輪を外さないと…。)
「……っ、覚えてなさい…、必ず断罪してやるから…っ」
捨て台詞を吐き捨てつつも、蓄音機から音楽が鳴らされると、ゆっくりと身体を左右に揺らす。
ストリップなどという低俗なものは当然やったことも見たこともないが、やはり教養はしっかりとしていて、社交界の舞踏のように優雅な踊りを見せる。
(ただ踊るだけならどうとでもなるけど…、ドレスを脱がなきゃいけないのよね…?どのタイミングでどうすれば…、し、しかも、この下は…)
サリーナから悪い虫を追い払った後に、マオに慰めを頼もうとしてたため、下着類は一切身につけていない。
優雅なダンスの最中、背中のファスナーに手をかけたが、少し思い止まった。
ドレスは豪奢なもので、布が重なり合っているとはいえ、少ない工数で全裸になり得てしまう。
しかし、躊躇した素ぶりを見せると…、
「くくっ、サリーナにも同じことをさせましょうか?作ろうと思えば指輪は増やせますよ…」
「…っ、や、やるから、もうサリーナには関わらないでちょうだい…っ」
脅しの軽口…、だとしてもそう言われてしまうと従うほかない。それほど強制力を持つ指輪の効果は絶大だった。
踊りながら合間合間にファスナーを下ろし、ホックを外して、ドレスのロックを外していく。
最後のホックを外した時、バサリと重厚感のあるドレスが床に落ち、メイサはアレクの目の前で全裸になった。
(〜〜〜ッ!!!最っ悪…!こんな、下衆の前で裸にさせられて…っ!)
恥ずかしいという気持ちよりも、怒りが先行しており、美しいダンスを披露しながらも、憤怒の表情をしていた。
身長は140センチ前半ほどの小柄な体型だが、胸はサリーナほどではないが実っており、ダンスに合わせて上下にゆさゆさ揺れ、腰回りは経産婦とは思えない括れがある。
コレに手をつけずに余しているなど、レイウスは不能なのか?
そう思ってしまうほど、極上の餌だった。
やっと曲が終わると、一気に疲労が襲ってきてへたり込んでしまう。
全身は汗で濡れており、肩で息をしていた。
運動は充分しており、たかだか一曲では息が上がることはないが、憎い男の前で裸になって踊ったというのは心労が激しかった。
全裸のまま項垂れていると、頭上からアレクの声が響く。
(コイツ、どこまで私のことを調べて…っ!?マオにはアレクのことを監視させていたし、そんな素振りはなかった…。なら、ルシアが…?)
メイサの出自であるヴァレンシュタイン家は、遠く離れた北方の弱貴族であり、情報も少ないはず。エルフの末裔というのも家の中でも一部の人間しか知らず、隠されている事実でもあった。この城でもレイウスしか知らず、そう簡単に調べられることでもないはず…。
お互いの使用人を使った情報戦は完全に敗北していた。その事実を噛み締めていると、あれほど待ち望んだドアが開き、俯いたままマオが入室する。
「マオ…。」
なぜ助けに来ないのか、マオを怒鳴りつけそうになるが、彼女もまた、妹を人質に取られた被害者であることを思い出した。
その証拠に、俯いた黒髪から覗く顔は後悔や屈辱、怒りや不安…、さまざまな負の感情が混じっていて歪んでいる。
マオはアレクの言う通りにテーブルの上に上がり、メイサを待つ。
「…は?嫌っ、嫌よっ!そんなのできないっ、やだっ、やめてっ!身体を勝手に動かさないでっ!!」
メイサは耳を疑った。
マオとの『お楽しみ』をテーブルの上で見せてみろ、とそう言った?
アレクの前で、というよりも殿方…、いや人様の前でできるようなことじゃない。
当然首を振って嫌がるが、意に反して身体は勝手に立ち上がって、テーブルの上へと登る。
正装のメイド服を着た160センチ後半の高身長であるマオと、140センチ前半で低身長で全裸のメイサ…、何も知らない者が見るとどちらが主人かわからないだろう。
「じゃあ、いつもみたいにやってみせろよ。普段どうやってんのか説明しながらな。ちゃんとやらないと、わかってるよなあ…マオ」
マオ「わ、わかってます…から、妹には何もしないで…。」
勝手に棚を漁り、ワインを開けながらソファに深く座るアレク。
まさに見世物と化しており、メイサもマオもお互いの顔をまともに見れなかった。
マオ「まず…は、メイサ様のお身体を優しく触ります…。触れるか触れないか…、その、フェザータッチというものです。ゆっくり背中や腕、首や頬…、それかお胸を…。」
マオの手が軽く背中や二の腕などを這う。
その度にメイサはピクっと震えて反応し、敏感な素振りを見せる。
そして、柔らかく揺れる胸に手が触れると、より一層ビクンッと反応し、メイサは俯いた。
北方の雪のように白いメイサの肌と、南方出身で褐色肌のマオの手は、くっきりとしたコントラストを生み出しており、一種の芸術のようだった。
胸を優しく包んで揉み上げたり、乳首を指で軽く弾いて、愛撫を続ける。
マオ「それから、その…、秘部を触ります。指はまだ入れず、全体を手のひらで撫でながら濡れてくるのを待ちます。メイサ様、足を少し開いてください…。お恥ずかしいのはわかります、しかし、メイサ様…、どうか…。」
メイサ「…うぅ、何でこんな目に…っ、もう嫌よ…っ、こんなの…」
メイサは足をピッタリ閉じて抵抗し、マオの手を拒んだが、指輪の力によって肩幅まで開き、少し腰を落としたガニ股の姿勢を取らされる。身体の自由が効かないメイサは俯き、観念したように目を瞑っている。
マオに指輪を取るように頼みたかったが、妹の件もあるし、何よりこれだけ強制力を持つ指輪がそう簡単に他者によって解除できるとは思えなかった。
マオは「失礼します…」と呟き、メイサの股間に手を伸ばしたが、『クチュッ』と水音が鳴った。
マオ(ん…、濡れてる…?いつもはこんな早くないのに…。)
メイサ(…何今の音…、えっ、え…っ?私…な、何で濡れて…っ、これも指輪のせい…?)
割れ目に押し付けた手のひらをゆっくり離すと、マオの手のひらにはべっとりと透明な粘液が付着しており、テラテラと照明を反射して光っている。
マオもメイサも混乱していたが、平静を装って続けた。
マオ「お体の調子が良いのか準備はできたようなので、次はディルドを使用します。これはメイサ様には少し大きいもので、私の唾で十分濡らして、挿入いたします。」
メイサ「嫌っ、もう…嫌っ、本当にやめて…っ!!」
メイサは当然嫌がるが、マオは妹の命がかかっている。
主人の意向は無視し、机の上に転がるディルドを拾い上げると、唾を垂らして塗り込んだ。
それをメイサの割れ目に何度か擦り付け、愛液も纏わせ、先端をあてがう。
「マオ…お願いっ、やめて…っ!シオンちゃんのことは憲兵に任せ…っ、ぁっ、ひゃぁあんっ!?」
両親を早くに亡くし、肉親は妹のシオンただ一人。まだ15歳の子供で、こんなことに巻き込んでいいはずがない。
強く嫌がる主に対し、心を鬼にしてメイサの膣にディルドを挿入した。
太いディルドは浅い膣には全て入り切らず、0割りほど飲み込んで止まる。
メイサの言葉を遮るように挿入され、甲高い悲鳴のような声に変化した。
マオ「メイサ様のお身体は非常に敏感です。弱いところを責めてしまうと簡単に絶頂なさるので、少し焦らすように…」
メイサ「ぁっ、ん…っ、バカっ!何で全部言っ…、ぁんっ!」
マオは説明の要らないようなことまでアレクに明かす。当然メイサは抗議するが、膣に刺さるディルドがそれを許さない。
マオはメイサの血筋のことも知らなかったし、そもそも妹の存在も近しい人物しか知らないこと。アレクとルシアがどこまで何を知っているのかわからず、隠そうとしていると判断されるのが怖いのだ。
「ふーん、メイサの弱いところって何だ?」
マオ「そ、それは…。」
(この男…どこまで何を知ってるのか…全くわからない…。抵抗したり反抗したと思われたらシオンが…。)
「子宮の手前…、膣の奥深くまでディルドを挿れて、えっと、お腹側を抉るように擦るつけながら一気に引っこ抜くと、メイサ様は絶頂なされます…」
「は、ハアっ!?マオっ、何言ってん…っ、奥やだっ、ぁっ、んほぉお゛っ❤︎」
マオが実践すると、メイサは怒りを口にしていても、野太い嬌声にかき消され、身を震わせて絶頂してしまう。
凛々しく気品あるメイサのものとは思えない声だが、サリーナのそれと似ていて、母子であることを改めて実感する。
マオは毎晩の情事の末、自身の中でマニュアル化されていったが、メイサはそんなことなど知らない。そのため、自分の弱点などは知らず、最も簡単にイかされたことに恐怖すら覚えた。
マオ「メイサ様は一度では満足されません。立って向かい合ったままシた後は、ベッドに移られます。仰向けに寝ていただいて、覆い被さるように私が重なり続きを行います。…さあメイサ様…、どうぞ…。」
マオの手に引かれ、テーブルの上に仰向けに寝そべるメイサ。
メイサ(全部やらなくても、今ので終わりですって適当に言えばいいじゃない…っ!)
マオの従順な様子に困惑するも、覆い被さったマオが耳を舐め出したところ、ビクンッと跳ねる。
マオ「ぴちゃっ、ぴちゃ…っ、ん…、このままディルドの出し入れを再開します…。お耳を舐めした後は…、…メイサ様、失礼致します…。」
耳を舐めたマオは、メイサにキスをした。
サリーナに覚えさせたような下品なディープキスでなく、唇を重ねるような軽い挨拶のようなもの。しかし、美女二人が行うと何とも厭らしいものだった。
レイウスに抱かれず、メイサが寂しがるからこそ始まった情事であり、形は違えど親愛を伝えるキスは大切なものだった。
メイサ「ん…っ、んっ、ちゅっ、ん…っ、ぁんっ、んっ、ぁあっ❤︎」
しばらくキスの音と、膣内の愛液をかき混ぜる『グチュグチュ』と言う水音が部屋に鳴り響き、甘ったるい雌のフェロモンが充満してくる。
メイサ「はぁんっ❤︎ぁぁっ、また奥…ぅっ❤︎っ、イ…くっ!!」
唇を重ね、左手は指同士を絡み合わせるように繋ぎ、身体を密着させ合う二人。
レイウスはメイサを愛していないわけではなく、むしろメイサとサリーナのためなら何だってするだろう。しかし、露骨なアプローチさえも透かされているメイサからすれば、『もう飽きられてしまったのかも』『魅力が足りないのかも…』と、疑念を抱かずにはいられず、こうして触れ合っている時間だけは寂しさを忘れられる。
同性愛者ではないはずの二人の情事は、そういった不安を埋めるための時間であるはずが、アレクによってただのショーとして消費されている。
メイサ「はあ…っ、はぁ…っ、もういいでしょ…っ、貴方…、私をどこまでコケにすれば気が済むのよ…。」
絶頂直後の倦怠感を纏わせ、横目にアレクを睨みつける。身体はまだ自由に動かず、マオもメイサの上のまま。
マオ「…その、いつも最後にしていることがございます…」
メイサ「っ、ダメっ!それは本当にダメっ!言わないでっ!!」
マオ「ぅ…その、ですが…。」
メイサの慌てようから何やら秘密があると察したアレク。これまですんなり全てを話してきたマオも言い淀んでおり、妹のことをチラつかせ、マオに口を開かせた。
マオ「…メイサ様は、その、…お首を絞められるのがお好きでして…。」
メイサ「マオッ!!それ以上言ったらゆ、許さないから…っ!やめてっ!!」
メイサは必死に告発を止めさせようとするが、アレクが促し、罪悪感を覚えつつもマオは続ける。
マオ「その、ですから、最後はお首を絞めさせていただきつつ、ディルドを使用いたします…。一番深く強い絶頂をなされるので、こちらで毎回満足していただいております…。」
メイサ(最悪…、もう嫌、何でこんな男にこんなこと…。もう逃げて消えたい…。)
淡々と話すマオとは異なり、顔を真っ赤にして目尻に涙を溜めるメイサ。レイウスすら知らない、メイサの趣味嗜好がアレクにバラされる。
エルフの遠い末裔であるメイサは、当然エルフの特性も継いでいる。それは『危機的状況になると強い生殖本能に襲われる』というもの。長命種族であるが故の特性だが、メイサやサリーナも薄くあれど自覚なく引き継いでいる。
野外で裸になり、衆目に晒されれば身体は生殖を求めるし、身体の自由を奪われて嫌いな男の前で恥を晒せば、反応してしまう。
首を絞められると興奮する、というのもその一つであり、マオにいつも頼んでいるいることだった。メイサが場内でもたまにスカーフを巻いているのは、首についた痕を隠すためだった。
メイサも『変な性的嗜好を持ってしまった』としか認識しておらず、レイウスにすら明かせていない秘密。
マオ「…すみません、失礼致します…。メイサ様…、本当にごめんなさい…、私はシオンを助けなきゃいけないのです…。」
メイサ「んっ、ぐ…っ、ん゛…っ!!カ…ッ、んっ、ぅ、イ…っ、ぐ…ッ!!」
マオが左手でメイサの首を絞め、ぐぐぐ…と力を込める。
メイサは口をぱくぱくさせながら息を吸おうとするが、気道は綺麗に絞められており、酸素は取り込めない。
その間も激しい水音を鳴らして膣はディルドでかき混ぜられており、数十秒ほどで簡単に絶頂してしまった。
上に乗っかるマオを押し除けるように身体を反らせ、ぎゅっと足指を折り曲げる様は、強くて深い絶頂に達したのだと側から見てもわかるほど。
【長々とごめんなさい…。首絞め云々の最後の方は、もし不要な要素でしたら無視してくださいませ】
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