すみません、書き足し部分に気がついていませんでした。
その続きになります。
「これから…ですか?…なるほど、皆に祝福されるための結婚式ですものね。私たちには確かに必要のないものです。昼は体調が優れませんでしたが、今はだいぶ楽になっていますので、それでは、よろしくお願いします。」
少し深呼吸して軽く呼吸を整え、アレクの手を取り、ベッドから立ち上がった。
ネグリジェ姿に軽く上着を羽織り、廊下を進む。
下着の上に薄い絹布だけの格好だが、家族のように信頼しているアレクならば、特に気にならない。
「なんと…、それは、本当に…。アレク、貴方も辛かったのですね…。」
アレクの嘘の身の上話を聞き、簡単に信じ込んで、少し涙を滲ませる。
アレクの手をぎゅっと強く握り、歩きながら肩を寄せ、
「私などではその方の代わりにはなれませんが…、精一杯『妻』として頑張りますね。」
嘘に引っ掛けられ、経験があると信じ込み、アレクの思惑通り、より深くアレクに信頼を寄せてしまった。
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