「…さて、アレクがいなくても妻としての鍛錬を頑張らないと…っ!」
アレクを見送った後、屋敷に取り残され、1人意気込むサリーナ。
妻としての鍛錬、とはいうものの、実際はアレクに課されているオナニーによる性感開発。
食事も済ませたし、自室に戻って引き出しを開けた。
「…これと、あとは…これと…。」
自室のクローゼットにはたくさんのアダルトグッズが詰まっており、先日ショップで買い足した分ももちろん収納されている。
その中からローターやクリトリス吸引器を選び、ネグリジェを脱ぎ捨てる。
今からイける…そう考えるだけで膣はうっすらと濡れており、心臓の鼓動も早くなっている。
薄手のネグリジェを脱ぎ、卑猥な下着も取り払う。
ものの数秒で全裸になり、ローターを膣に入れた。
「そして、これをここに…っ、んっ、スイッチも…っ、ぁっ。ふふっ、スムーズに1人でできるようになりましたね…っ、ぁんっ」
慣れた手つきで吸引器をクリトリスに被せ、それぞれのスイッチを入れる。
曇り一つない晴天の日光が部屋に入り込み、心地よい昼下がりだったが、その中全裸になってオナニーに耽るサリーナ。
しかし、いつもよりも気持ちよくない。
いつもなら簡単に三回イけるはずなのに…。
(夜になればアレクに触ってもらえるから…、ザーメンミルクを頂けるから…、いつもは気分が高揚するのに…。アレクがいないと…。)
アレクはおらず、屋敷には1人。
アレクがレイウスに定期報告に向かう際には、そのタイミングがあったが、夜にも帰ってこないのは初めて。
(…お部屋じゃなくて、食堂とかでしてみようかしら…。)
乳首を弄ってみてもどうも気持ちよくない。
その時、昨夜の公園での交尾を思い出す。
あの時、外で…、してはいけないところで裸になり、SEXをした…。背徳感や緊張感から、今まで感じたことがないほど気持ちよかった。
あの時のようにしたらイけるかもしれない。
そう思い立ったサリーナは食堂に向かった。
バスケットにアダルトグッズを大量に詰め込んで…。
「ここでさっきアレクとお食事を…。なんだか、ドキドキするかも…?」
絶対にありえない格好で食堂に立つ。
2人で暮らすには広すぎる空間で、テーブルの横に全裸で立ち、自分を慰め始める。
「ぁっ、ぁんっ、アレク…ぅっ」
(うー…、どうしてもいつもみたいには…。なぜなのでしょうか…。)
しかし、それでもあまり気持ちよくはなかった。少しは興奮したものの、イくには至らない。
日課のオナニーはその後アレクに抱かれるからこそ、その準備をしているという興奮があったからこそ。
今日は確実に抱かれることはなく、意識の底でエンジンがかからなかった。
頬を膨らませながら思案に耽ると、暖かい日差しが入り込む窓が目に映る。
(お外だと気持ちよくなれるでしょうか…。庭だと誰もいないだろうし…。)
庭は本邸のようには広大ではないにしても、そもそも感染性の病と思われているサリーナの療養地。
街から遠く離れ、木々に囲まれており、人が寄りつかない。
少し迷ったが、全裸のまま庭に飛び出た。
「陽が暖かくて気持ちいい…っ、うふふっ」
バスケットを下げて庭を歩く様は、まるでピクニックのようだが、一糸纏わぬ姿。
一歩ずつ歩くたびに大きな乳房が左右に揺れ、柔らかな風が身体を撫でる。
庭の真ん中で、ガニ股になり、クリトリス吸引器のスイッチを入れる。
「ぁんっ、ぁっ、はぅぅ…っ!!」
いないと思う。
だけど、もしかしたら誰か覗いているかもしれない…、そう思うと一気に性感が高まってくる。
旅人がいるかも…、通りかかった商人が…、そう思うと膣から愛液が垂れ落ちはじめる。
「ぁっ、アレクぅっ、イくっ、イきます…っ」
目を瞑り、アレクが目の前にいると想像し、絶頂に至る。
無事三回イき終わり、庭の掃除と入浴によって終わった1日だった。
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「もうっ、心配したのですよ…っ!アレク、怪我とかしていませんよね…、ハプニングなどもありませんでしたか…?」
結局日課を行い、妻としての勤めを果たせたのは初日だけで…。
その後はなかなか帰らないアレクを心配して、神に祈りを捧げたり、眠れずにじっと窓を見つめたりする1日を過ごしたのだった。
馬車の中ではアレクにベッタリと密着し、肩によりかかり、甘えるような仕草を見せる。
デオドールへの報告についての話も聞き、少し涙ぐんで、声を震わせた。
「ようやく、お屋敷に戻れるのですね…。ようやく…、ぐす…っ。…はい。私たちのことは秘密のこと…。戻れば、お付き人はアレクじゃないかもしれません…。こうしてお話しして、触れ合って、夫婦として過ごすことができるのもひと月ほど…。」
(ようやく想いを伝えられたのに…。私たちのことを知れば、お父様方は反対するでしょう…。最悪の場合、アレクが罰せられたりなんかも…。でも、私が心から嘆願すれば…?少なくとも話くらいは聞いてくれるかも…。事情少し説明すれば、私から誘ったことはわかるのだから、アレクが罰せられることはないのかも…。)
口には出さないが、アレクとの繋がりや関係をどう持ち帰るか思案するサリーナ。
常に朗らかな表情に焦りや緊迫が混じり、真剣なものになり、アレクからはサリーナが何を考えているかは手に取るようにわかった。
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