少し書き足しますね。
アレクの再びの申し出をサリーナが承諾することは計算済だ…少し考えた末に「わかりました…」とサリーナは答た。
「ありがとうございます…それでは…これから夫婦の契を神の前で結びましょう…なに…簡単なことですよ…普通の結婚式は契の儀式のオマケみたいなもので…夫婦の契を結んだことを世間に公表するためのもの…私たちの場合は、それは必要ありませんから…」
アレクはサリーナの手を取り礼拝堂へと向かった。
「さきほど…私も結婚してないのに…とおっしゃいましたね…実は…結婚するはずの女性かいました…私と同じようにフローレンス家に仕える家の娘でした…けれど…結婚式の2日前に馬車にはねられ…私は彼女を心から愛していました…でも…彼女がこの世からいなくなり私は絶望のどん底に突き落とされ、もう2度と誰も愛せないと思ったのです…ですが…サリーナ様の申し出は私にとっても救いなのかもしれません…これをきっかけにして…私も一歩前へと踏み出せるかも…」
礼拝堂に向かいながらアレクが話し出した全ては、口からでまかせ…これもサリーナにアレクを信じこませるため嘘だった…
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