「アレク、私楽しいですっ。こうしてお外でアレクと色々お出かけして…。まるで夢のようです…っ!」
事情を知るアレクからすれば、『一生味わうことのなかった外出…、ましてや祭りの街に出かけるなど、あり得ないことに対する喜び』の言葉だが、周りからすればそんなことは分からず、『バカップルが見せつけるようにいちゃついているだけ』に見えている。
嫉妬や苛立ちのような視線が集まる中、アレクは優越感に浸っていた。
この美女の口付けはおろか、毎朝フェラチオで目が覚めて精液を飲ませ、あろうことかサリーナの方からSEXをせがむ始末。
今だって唐突に唇を奪ったとしても、サリーナは少し恥ずかしがるくらいで嫌がりはしない。
アレクが周りに勝ち誇るのも無理はない話だった。
「…花火!ずっと、ずぅーっと、憧れていたのです…!いつか、素敵な殿方と…なんて。ふふっ、夢が二つも叶ってしまいますね…っ。」
元々甘いものは好きだったが、体調のせいで制限されていた。今はザーメンミルク(こっそり飲ませられている薬)のおかげで、体調はすこぶる良く、抑圧されていた反動とも思えるほど、よく食べるようになった。
そんなサリーナは、両手に団子やフルーツ飴を持ちながら、『湖に咲く花』という単語に目を輝かせる。
病床に伏せながら女の悦びを求めるほど、恋や愛に対して乙女的な理想を持っているサリーナ。
サリーナがアレクに向ける瞳は、時折熱っぽいものに変わっていることに、アレクは気がついていた。
「…まあ…っ。でも、っ、ぅ、分かりました…。」
(夜…、夜って、あのコト…ですよね…っ。恥ずかしい下着や道具…、でも、大事なことだから…)
もじもじと恥ずかしがりながらも、決して否定はしない。
口元に手を当て、頬を赤らめる可憐な仕草を見せるが、町娘衣装の下は無論、卑猥なシースルーの下着。
アレクに手を引かれるまま、祭りの喧騒を外れ、連れ込み宿や風俗店が立ち並ぶ、治安の悪いエリアに向かっていくことになった。
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