有無を言わさず部屋に押し込められた哉は、ビジネスホテルとは違った内観と、一つしかない大きなベッドに圧倒されて立ち尽くしてしまって。
その間に慣れたように自身の上着をかけたりお風呂の湯張りを済ませた貴方に、言われるがままお風呂へ。
磨りガラス越しに見られているとも知らぬまま、むちっとした白い肌をシャワーで流していく。
「(慣れた感じだった、ってことは沢山いる彼女さんとも頻繁に来てるって事だよね……。
やっぱりお風呂から上がったらネカフェを探そう。)」
風呂から上がった哉は、会社でのビジネスメイクをした顔ではなく、幼さの残るすっぴんで頬をほんのり紅潮させていて。
濡れた髪をやわやわと拭きながら、簡易バスローブに着替えていて。
「お風呂お先に頂きました、とてもいいお湯加減でした。コーヒーありがとうございます。」
冷えた体に暖かいコーヒーがとても心地良く、ベッドの端に座って浴室へ消えた貴方を目で追っていって。
磨りガラス越しでも分かる引き締まった身体と筋肉にぽーっと見惚れてしまい。
「(モデルみたいな人だなぁ、そりゃ女の人が放っておかないよ……。私はめちゃくちゃ苦手だけど)」
ハッと自分が浴室ばかり見つめていると気付き、コーヒーに口つけながらスマホを取り出して改めて近くのネカフェを探す。
最初は熱心に探していたのに、お風呂上がりの所為なのか身体が火照り、集中出来なくなり、バスローブの前をはだけさせてぱたぱたと煽いで。
「(あつ…あれ、逆上せた、かな…?そんなに長く、お風呂入ったつもりないけど…)」
ふわふわ微睡むようなだけどじっとりした熱に哉は戸惑い、シャキッとする為に貴方の特性媚薬入りコーヒーをぐぃ、と飲み干す。
【今日は夜まで頻繁に見にこれると思います。】
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