(修学旅行当日の朝、東京駅にて)
生徒たちが東京駅内の待ち合わせ場所に集まるとすごい数になり、権蔵も他の教員たちと一緒に交通整理をしながら、生徒一人一人に乗車券と特急券を配っていく。
修学旅行でテンションが上がっているせいか、他の生徒たちも権蔵から受け取る際に嫌な顔一つしていなったことに権蔵はニヤニヤしながら、莉奈に配る番になる。
「こちらが一瀬さんの切符になりますからねぇ、私と席が隣みたいですが、私に気を使わなくてかまいませんからねぇ」と他の生徒がそばにいるため当たり障りのない言葉を発してから、そっと莉奈の耳元に口を近づけると
「そうそう、今さっき、莉奈のスマホにメッセージを送っておきましたので、ちゃんと確認してから新幹線の席に座るようにお願いしますよぉ、ムフフフ」とこっそり台詞を吹き込むと、権蔵は莉奈のそばを離れていった。
そばからは離れたものの、莉奈が慌ててスマホを取り出し、そのメッセージを見る様をちゃんとニヤニヤしながら眺めていた。
(30分後、新幹線がまもなく発車する車内において)
権蔵は乗り遅れた生徒がいないことを確認すると、自分の席にどしっと腰かける。
窓側に顔を向けると、そこには莉奈がちゃんと座っていたが、莉奈の様子はいつもの学校にいる莉奈とは違っていた。
その理由を権蔵は百も承知の上で、莉奈だけに聞こえるように
「どうしたのですかねぇ、莉奈。せっかくの楽しい修学旅行の始まりじゃないですかぁ。もしかして、制服の下の状態が気になっているのですかねぇ」と嬉しそうに話しかけてから、
「ちゃんとメッセージとおりにしてくれたのか確認したいので、鞄を開けて、私だけにさっきまで着ていた下着を見せてもらえませんかねぇ、グフグフフ」と汚い笑いをするが、車内は生徒たちのおしゃべりの声で賑やかになっていたため、その笑い声が、前の席に聞こえることはなかったのであった(なお、通路を挟んだ隣の席は空席)。
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