15分後
2人はいわゆる個室居酒屋(夜は飲み屋だが、昼間はランチをやっている)のほりごたつタイプの個室に来ていた。
店員から太っていて臭くて気持ち悪い権蔵とスタイルが良く美しい顔立ちをしている莉奈とのアンバランスな組み合わせを好奇な目でジロジロ見られてはいた。
権蔵は先に部屋に入ると
「どうぞ、一瀬さん。お好きなところへ座ってくださいねぇ」と莉奈を部屋に招きながら、自分の隣も空いてますよとアピールするかのように身体を動かしたが、実際には権蔵の巨体は1、5人分くらいの幅をとっていたため、スペースはほとんどできなかったし、莉奈としても対面席が空いているのに、権蔵の隣に座る理由なんてなかったため、自然と対面席に腰かける。
隣に座ってくれなかったに、何ら気にしていないようなヘラヘラした顔をしながら権蔵は
「勝手で申し訳ありませんが、あらかじめランチセットを2つ頼んでおきましたので、それが来るまで映画の話でもさせてもらいましょうかねぇ」と言うと、最初からストーリーの要点を話し始めていく。
料理が運ばれてきてからも、権蔵の話は続いており
「・・途中で、あの女スパイと主人公が一緒にランチしているシーンはドキドキものでしたねぇ。お互いの素性をはっきりしらないけど、異性として惹かれあい始めていて・・・女スパイが主人公にいわゆるあーンをさせて食事を運んでるところとか、可愛らしくて好きなシーンでしたねぇ」とそういうことが好きですよと言わんばかりにニヤニヤしながら話す権蔵。
ストーリー解説はクライマックスの場面に進むと
「2人で敵のアジトに身分を隠して乗り込んだ後、ボスと思われる相手に捕まって、拘束はされていないのですが、ダイニングの椅子に座らされ、回りには銃を構えた部下が沢山いて、絶体絶命のピンチなのですが、ボスや部下に見られないようにダイニングテーブルのクロスの下で、想いを確認しながら手と指を絡ませて、絶対諦めないぞと見つめ会うシーンもとてもよかったですねぇ」と、楽しげに話を進める。
(今日すぐに、覚醒状態の莉奈がやらなくても、私がこういうことが好みだ、やりたいという認識を植え付けとくだけでも今後楽しみが増えますからねぇ、ムフフムフフ)と内心思っていたころには、食事もストーリー解説もちょうど終わる
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