将さん、こんにちは。
ダラダラとお正月を過ごしています(・・;)
【本編です。】
「彩葉さんがフィギアをてすか?このフィギア、気に入っているので差し上げられません。
欲しいと言われたら…、林さんに頼んで彩葉さんが好きな構図で依頼すると言うのはどうでしょうか?」
〈将、彩葉さんなら確かに欲しいとおっしゃるかも知れないわね。〉
エレベーター内でそんな話をしながらエントランスのフロントの前を通るとコンシェルジュの佐藤さんが会釈をしてくる。
4人も会釈をし車寄せに到着すると既にタクシーが到着しており乗り込むと父さまが〈廣末亭に向かってください。〉と。
車は順調に走り、数十分後には門前に到着すると彩葉さんと仲居長が出迎えてくれる。
〈咲夢〜、いらっしゃい、さぁ、入って。
涼香さんも将くんもどうぞ。〉
彩葉さんは父さまだけを置いて3人を店内へ案内する。
〈野乃崎さま、申し訳ありません。〉
〈否、こちらが義姉さんに連絡を失念してしまったから仕方ないです。〉
〈本当に女将さんは咲夢さんがお好きで、咲夢さんと旅行した野乃崎さまが羨ましいんです。
子どもの様なところがあります、ここは妹の和夏さんにも似ているのではないでしょうか?〉
仲居長が父さまを個室に案内して入室すると既に着席している。
奥にママさま、真ん中に咲夢、その隣は彩葉は向かい合わせで奥に父さま、手前に将さんの席。
〈将くん、食材はその袋に入っているのかしら?〉
尚も父さまに話し掛けない彩葉にクスクスと可笑しそうに笑うママさまとどうしようかと焦る咲夢。
【馬術連盟編です。】
〈会長!◯△出版社から問い合わせがありまして…。〉
〈どうした?〉
それがと前置きをし鈴子の写真の件で連絡があったと応える。
〈橘さんは林さんと交際をしているはずだが?〉
〈そうなんですがバイク便で間もなく到着するかと思いますが発行前の下書きと言ったらいいのでしょうか、それが届くそうです。〉
数分後、バイク便が到着し下書きを確認すると白黒の写真に鈴子と線の細い今時の男性と言った厩務員の助手が並んで厩舎に向かう写真。
〈これの何が問題なんです?〉
〈記事ですよ、橘さんの熱愛か?と断定口調ではない、特にここです。〉
馬術界ホープの橘鈴子の孤独の闘いの中のオアシスとなっているのだろうか?と指を指す。
〈抗議をするしかないな。〉
直ぐに出版社に連絡を入れ話し合いをすると…。
〈写真があるのは事実、こちらとしては関係者は否定している。と最後に入れてもらうが…。〉
〈橘さんに連絡を入れたほうが…。〉
〈否、今、余計なことを耳に入れたくないが…。〉
〈林正憲さんには連絡を?〉
〈君が連絡をしてくれないですか?〉
〈会長が連絡をするより副会長の私のほうが適任でしょうね。〉
【調理場編です。笑】
食材の入った袋を受け取ると仲居長が調理場に持っていくと料理人たちが中身を興味深く見る。
〈鹿肉ですか、ジビエ料理が今流行りですが我々は扱わない食材ですよね。〉
〈咲夢ちゃんの…、彩葉の頼みだ、仕方ないだろう。〉
〈料理長は何だかんだ言っても女将さんに優しいですよね。〉
〈まぁ、惚れた女の可愛い我が儘ぐらい聞いてやらんでどうすると言ったところだ。〉
〈結婚して何十年も経って孫も居ると言うのに…。〉
〈夫婦仲が良くなきゃ料理も美味くない、自分の大事な家族に作ると思ってお客さまにお出ししているんだ。〉
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