将さん、こんにちは〜。
引退でどんな風に考えたのかなぁ?
暫くはシマユウさん、将さんにお任せしよ〜。笑
【本編です。】
「(やはりこの方、マンションのエントランスですれ違った方ですね。
お顔を見たら将さんの雰囲気が変わりました。
お互い、当たり障りのない会話してますし咲夢も触れないほうがいいのでしょうね。)
お気遣いありがとうございます、将さん、早く父さまたちを迎えに行きましょう。」
先に部屋を出た◯子にもやり取りが聞こえる。
〈あの娘、気づいたかもしれないけど何も言わないわね。
そうお互いのため、何も聞かない何も知らないでいいのよ。〉
「吊り橋、風で揺れるなら咲夢も嫌ですよ?」
そんな会話をしながらまた庭園へと向かうとまだ父さまは写生をしている。
その横でママさまは大袈裟なジャスチャーをしまだ少し時間がかかるわよ。と。
「将さん、リビングのフォトアルバムの中の写真増やしませんか?」
〈あら、素敵ね、ふたりとも洒落たことしてるのね?
マンションに行ったときに見れるかしら?〉
「はい、リビングのチェストの上に置いてありますから見れると思いますよ。」
暫くすると父さまが辺りを見回し〈すまん、すまん。〉と立ち上が。
〈すっかり時間が経ってしまったな、チェックインしなくてはならんだろうか?〉
〈何言ってるんですか、もう将と咲夢が済ませてきてくれてますよ。
身体も冷えたでしょう、部屋に行って温泉にでも入りましょうよ。〉
【浜田鮮魚店です。】
〈今日はアジのイイのが入ったよ〜、刺身にもよしアジフライにもよし、どう?そこの奥さん。〉
〈茉生ちゃん、ありがとねー。〉
〈マイマイが進めてくれる魚美味しいのよねー。〉
〈茉生ちゃん、責任感じなくてもいいのに、奏楽の顔に少しくらい傷ついても大丈夫よ。
元々、ヤンチャして足にも傷あるんだもの。〉
〈足に傷ですか?〉
〈そうなのよー、華丘公園でね、自転車が入ってきちゃいけない所に自転車が入ってきちゃってね。
その自転車の子たちが幼い女の子ふたりにツッコミそうになってね、
それを奏楽が蹴り飛ばしたら足に結構な大怪我になって今も傷が残ってるのよ。〉
〈華丘公園?暴走自転車?…幼い女の子?
えぇーーー!〉
〈茉生ちゃん、大きな声出してどうしたの?〉
〈多分、その女の子のひとりはあーしだと思う…。
あの時のお兄ちゃんが奏楽だったなんて……、あーし、奏楽に2回も怪我させちゃってる…。〉
〈茉生ちゃん、そんなに落ち込まなくても奏楽なら大丈夫よ。〉
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