将さん、こんにちは。
【本編です。】
「いただきます、ママさま、将さん、いつもは一緒に食べ始めますよ?」
提供されたそれぞれの品を食べていると何気なくいつもの様に咲夢は将に将は咲夢にと半分こする。
〈(あらあら、啓輔さんったら苦虫を噛み潰したよう顔して…。)〉
とママさまは今にも笑い出しそうで。
〈涼花、君は向こうでも日本でも少し食べ過ぎ……、痛っ!〉
ママさまが父さまの膝を軽く抓ったらしく…。
「今のは父さまが悪いです。
それにママさまと出会ったお陰で咲夢との関係を改善してくださったのだから感謝しかない相手にそのような口を……。」
〈咲夢…、ありがとう。〉
「ママさま…、咲夢も…。」
咲夢からも少々キツい口調で父さまとママさまのやり取りの父さまのデリカシーのなさを注意する。
〈……涼花が私を煽るからだ。〉
〈何を言ってるんですか、私は啓輔さんがひとりで百面相をしてるのがおかしかっただけですよ?
全く、啓輔さんは咲夢のことになると直ぐにむきになるんだから、ねっ、咲夢。〉
「ママさまのお陰で咲夢との関係が普通の父娘関係になったのに……。」
〈将くん、男たちは分が悪いな。〉
父さまに巻き込まれそうになる将。
【◯子さん編です。(覚えてるかな〜?笑)】
将と別れ実家近くに引っ越し、子どもたちとの関係もよくなっていた。
就職先もかなり融通が利き、関係がよくなった理由が就職先の若旦那……。
◯子さんとは少し年齢が離れていたが子どもたちが懐き〈パパ〉と呼び間違いをするほどに。
〈◯子さん、け、け、…ハァハァ…。〉
〈オジちゃん、頑張れ〜。〉
〈ママもオジちゃんのこと…。〉
〈◯子さん、子どもたちのイヤ、あの、……け、け、けっ結婚を前提に付き合ってください。〉
〈ママ、僕たちオジちゃんがパパになってくれたら嬉しいんだ!〉
〈そうは言われても…、若旦那と結婚となるとこの老舗旅館を継がなくては…、私が女将?!無理無理無理!〉
〈大丈夫だよ、僕が支えるから。〉
〈女将さんがバツイチ子持ち、跡取り産めない私なんて…。〉
〈ばぁばは僕たちが孫だと言ってくれてるよ。〉
〈えっ!女将さんが?〉
〈◯子さんと僕との間に子どもが出来なくともこの子たちが僕たちの子どもだよ。〉
老舗旅館。笑
もう解りますよね?
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