女の子に手を引かれながら、ふれあいコーナーに向かう咲夢を、微笑みを浮かべ眺めながら、
(今回は衆人環境で、来たのが女の子だからいいけど……)
(悲しいことだけど、やっぱり人を疑うってこと教えといたほうがいいかもな。下手したら誘拐や、レイプなんて可能性もあるし。)
ふれあいタイムが終わり、隣に戻ってきた咲夢。あった出来事を楽しそうに話す。
『ハハハ…男の子は嫌か。。じゃあイルカは雄だったのかな。咲夢が触れた時には、喜んでたんじゃないの。(笑)』
ショーも一通り終わり、集まっていた観客も、それぞれの目的の場所にばらけていく。
<どうも、先ほどはうちの子が失礼を…>
あの女の子とその両親が横に立っていて、父親が話しかけてくる。
『いえ、大丈夫ですよ、ねっ。。』
咲夢を見て笑いかけ、今度は女の子に
『お嬢ちゃん、イルカさんどうだった(笑)』
<こーんなに大きかったんだよ。。>
両手をいっぱいに広げる女の子。
『そう、、良かったね(笑)』
<ほら、〇〇そろそろ行くよ。じゃあ、失礼します。>
<おねえちゃん、バイバイ。。>
去っていく親子。子供の腕にはぬいぐるみが抱えられている。
親子を見送った後
『俺たちもそろそろ行こうか?次は海月水槽だっけ?』
館内の水槽を見て回りながら、海月の水槽の前に。
そのスペースは、他に比べて一段と照明が絞られて、水槽の中が目立つようにされている。
水槽の中でゆらゆらと上下している、海月達。
その前で、咲夢の腰に手をまわし、軽く引き寄せる将。
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