咲夢さん、こんばんは。
今日は酷暑にもならず、夕方の雷雨もなく久しぶりに過ごしやすかった。まあ、これも長続きしないんですけどね。
本編です。
ドリッパーにセットした珈琲の粉入りペーパーフィルターにお湯を注ぎ入れながら、隣に立っていた咲夢の腰を片手で抱き寄せ、
『知り合いって言っても、顔を知ってて少し話したことがある程度だよ。彼女が付き合いが深かったグループとは、俺付き合い薄かったし。。だから同期会も出るつもりもないし、向こうも本気で誘うつもりはないんじゃないかな。何より連絡先交換してないし(笑)』
いい香りが立ち上って来て、ドリッパー内の湯がサーバーに珈琲となって落ちる。
『う~ん、いい香り・・・さあ、できた。』
最初に温かくなった牛乳の入った、咲夢のマグカップにコーヒーを注ぎ入れ、残りをもう一つのマグカップに。
『さあ、ソファ行って飲もう(笑)』
並んでソファに座り、それぞれ飲み始めた時に湯針が完了したアラームが鳴る。。
【橘家編】
蘭子<疲れたでしょう・・・さあ、どうぞ入って。。>
鈴子<正憲さん、どうぞ入ってください。>
林<すいません、じゃあ失礼します。>
玄関先でそんなやり取りを交わした後、リビングのソファに腰を落ち着ける三人。
蘭子が、
<今お茶入れますね。>
と言って、キッチンに立っていく。その後を追おうとした鈴子に林。
<すず、あのさ、さっき駅で声をかけてきた女性だけど・・・>
その林の声を聞き、ソファに座り直す鈴子。
<彼女・・・大学生の時の同級・・・>
林がそう言ったときにインターホンが鳴る。
<あら、大悟さん帰ってきたのかしら。。>
そう蘭子の声が聞こえたかと思うと玄関に向かう足音。
何事かやり取りがあったかと思うと、玄関ドアが開く音とともに
<ただいま、今帰ったよ。りんは帰ってるんだ?>
そう大悟の声が聞こえたかと思うと
<お父さま、お帰りなさい。>
と言って、玄関に立っていく鈴子。林はその場で立ち上がる。
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