【本編です。】
警察に連行されパパラッチはホテルを去っていくと支配人が従業員に指示を出していく。
<勿論でございます、お食事はすみませんが少しお時間を頂けたらと……。
野乃崎さまと橘さまの入浴後にサブバーテンダーをそちらのお部屋に配置させて頂けたらと……。
勿論、お二人が未成年であることは存じ上げていますのでノンアルコールのカクテルを提供いたしたく……
そしてお食事ですがリビングの一部を使わさせて頂きたいと存じます。
如何でしょうか?>
「(将さん、……このままだとここのホテルの名に傷がついてしまいます。
ここは支配人にお任せしたらと思います。)」
咲夢の声は将にしか聞こえていない。
<何やら大層なことになったがくれるというものは素直に戴こうや、山神。>
<もしかしてオープンキッチンでもしてもらえるのかしら?>
<橘さま!……その通りでございます。
……橘大悟さま、今思い出しましたが建築家の橘大悟氏のお嬢さまの橘鈴子さまですね?
馬術会のホープと称され次期エースと言われている橘鈴子さま。>
<えぇ、大悟は父です、有り難いことに次期エースとも言われています。>
<ご友人と……、大切な方とお越しになられましたのに大変申し訳ありません。
私共の謝意を込めてのサービス提供を致したく存じます。>
低頭する支配人と従業員たち、警備員たち。
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