「さすがに甘えすぎたなあ…、おばさまにもバナナのお礼したけれど、逆にご馳走になっちゃったし…。」
ブランコを漕ぐでもなく、腰掛けたままローファーの先で地面を弄る。いつも以上に家に帰るのが怖く、なかなか勇気が出ずにいた。
どういうことがあっても母親だけは味方だと思っていたが、昨夜のせいでそれも怪しくなってしまった。
「お母さんに今日ご飯いらないってメールしないと…。でも、なんだかな…。」
はあ、と大きくため息をついて俯いたまま暫くしていると、唐突に声をかけられてびくっと驚いて顔を上げる。
「徹おじさん…?うわあっ、久しぶりっ!」
ブランコから飛び降り、軽くその場で飛び跳ねて再開を喜ぶ。
徹叔父には昔からよく遊んでもらっており、夏芽が一番懐いている親族。
声の調子や表情など父の面影があり、不思議と安心感を覚える。
【お疲れ様です、こちらも返せたり返せなかったり…、と言った形になりそうです。】
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