(フッ…夏芽のやつ…夕べはほとんど寝てないようだな…まぁアレを見たら仕方ないか…)
次郎は、食卓に座り新聞を広げながら夏芽たちの様子。うかがっていた。
母親の美奈子は、目隠しをされたままで夏芽に見られたことに全くきづいておらず、普段と変わらず夏芽に話しかけたりしている…夏芽のほうは、目が充血し寝不足なのは一目瞭然…美奈子の顔をまともに見られないようで、目を合わせないように曖昧な返事を繰り返していた。
(よほど衝撃的だったとみえる…ゆうべの美奈子はいつも以上に乱れてたからな…これで夏芽がどう変わるか…)
「さて…そろそろ仕事にかかるか…」
次郎は、時計を見て立ち上がると部屋へと向かいかけた。
「あっそうだ…夏芽…学校に行く前に部屋の方に寄ってくれ…頼みたいことがある…」
その言葉に夏芽はビクッとして身を固くするが「…はい…」と答えた。
「どうだった?ゆうべは…あれが本当の美奈子だ…」
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