「ぁあっ、もうやだあっ!!拓海と暮らすのっ!!結婚してっ、お店も開いてっ!!」
声は問題なく出るけれど、身体は動かない。
声を出して抵抗するが、身体はほとんど動かず、ピクピク震えるのみ。
次郎からしたら夏芽は次郎のもの。
所有物が勝手に逃げ出して、拓海に盗まれたように感じていた。
懸命に抵抗するも、それは声だけ。
小ぶりで瑞々しいお尻を広げられ、ヒクつくアナルを見られている。
それでも身体は動かない。
せめてもの抵抗で尻穴に力を入れてみるが、自身の愛液や精液によって、潤滑油になってしまい…
「あぅう゛ッ!!ぁ、あぐっ、言えるわけっ、ないでしょ…っ!!誰がこんな身体にしたのよ…っ!」
尻穴でイき狂ってしまうなんて、拓海に言えるはずもない。
三宅たちのことは見られてしまったから、処女を失っていることは勝手になんとなく察してくれているとおもっていた。
でも、アナルのことについて、当然言えるはずもない。
用を足す時でさえ、たまにイきかけてしまう。
そんな女なんて、拓海に嫌われてしまうに決まっている。
そして、こんな身体にしたのは、この男で…。
怒りの声をぶつけるが、次の瞬間には絶句してしまう。
「…は?」
(は?えっ、何言って…。拓海が、見ていた?あの時…?嘘、そんなはずない。なんで?誰もいなかったじゃない…。)
次郎の言っていることが理解できない。
目を見開き、背後の次郎を見つめて固まってしまう。
あの日のことを思い返しても、夏芽と次郎以外に部屋には誰もいなかった…。
でも、確かにクローゼットの前で行為になったのは、覚えている…。
「は…、動画、誰にも見せないって約束…。」
(そうじゃない、ネット…?確かに、三宅のアホがなんで動画を持っていたのか、怖くて聞けなかった…。でも、なんで、拓海が…?確かに、三宅が見つけられるくらいなら、拓海にも…。)
否定したい。
けれど、次郎の話の筋は通っており、矛盾点はない。
固まってしまう夏芽を勝ち誇ったように見下ろし、尻を堪能する次郎。
どこから、何を見られてた?
全部?
(公園のアレも…。あの後、トイレでオナニーするように命令されて、確かに誰か来た…。あれ、お義父さんだと思ってたけど、拓海…?お義父さんって声かけたけど、返事はなかった…。…は?じゃあ、なんで助けてくれなかったの…?シコってた…って、そんなことするわけ…、いや、お母さんにも酷いことしてたし、拓海ってそういう奴…?三宅とかお義父さんとかと一緒…。)
「ぅぅっ、…ぉ゛ぇっ!拓海…、拓海ぃっ!!なんで、サイテー…、大好きだったのに…。」
拓海の笑顔、手を引いて駆け落ちしてくれたあの日を思い出す。
それは夏芽の勇気に繋がっていたものだったが、今となっては悍ましい記憶。吐き気すら覚え、一筋の涙が頬を濡らした。
拓海は全部知っていて、夏芽を助けた。
…助けた?
夏芽は苦しんでいても、それを見て自慰していた変態。
助け出したのもきっと…
(私の身体目当てなんだ…。助けてあげたら、靡くと思って、便器扱いしてるだけ…。拓海もお義父さんと一緒…。いや、会員さんたちもそうだし、男はみんなそうなんだ…。じゃあ、もっと気持ち良くさせてくれる人に…)
拓海は夏芽の身体を狙って連れ出した。
そう勝手に解釈してしまう。
美奈子に乱暴をしていた(ように見せられた)過去が決定的だった。
あれから忘れようとしていた、拓海に対する怒りが湧き戻る
【そうですね、ラストにも近づいてきましたね…。あと少し、よろしくお願いします】
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