「あの、すみませんでした…。その、急に体調が悪くて…、でももう大丈夫です…。」
気まずいと思いながらも出勤し、美紀に頭を下げる。
突然欠勤したことを叱られると思ったが、優しく迎えてくれ、ホッと胸を撫で下ろした。
(拓海には悪いけど…、い、いやっ、早くこんな仕事を辞めて、クレープ屋さんだけで生活するためだから…。)
拓海とたくさんイチャつき、毎晩甘いセックスをした。
心が温まり、安らぎを得られたと同時に、どうしても耐え切れないほどムラムラしてしまう。
子宮が疼き、拓海がいない間に自分を慰めてみても、余計に落ち着かず、ただ性欲に火をくべるだけだった。
競りは無事終わり、プレイルームに向かう。
特に服装に指定はなかったため、制服に身を包んで客の元へ。
「よろしくお願いします…。……?」
(あれ、この人見たことある…。誰だっけ…、プールの会員さん…?)
うっすら顔に見覚えがあった。
プールで会った会員の一人…?
一瞬思い出せなかったが、ある人物だと気がつき、一気に顔が青ざめる。
「ぁ…っ、ぁっ、…っ」
(この人、お義父さんに連れて行かれた、あの変なお店の人だ…っ!?なんでここにっ!?)
心臓が強く高鳴り、うまく酸素が吸えない。
あの街で出会ったことがある人が目の前にいると、どうしても二郎との結びつきを想像してしまう。
今でも絶対、自分が躾けた娘を探しているはず。
(お義父さんに話してないって、本当…?う、嘘でしょ…、仲良さそうにしてたし…。美紀さんに言って、NGにしてもらう…。でも、もし本当にお義父さんに話してなくて、変に恨みを買ったら…。)
店長はニヤつきながら、夏芽に優しそうな声色で話しかけ続けてる。
しかし、夏芽は焦り不安に駆られ、店長の言葉も鵜呑みにできるはずもない。
「あのっ、ぁっ、あのっ、お店で色々したことはっ、そのっ、お義父さんに無理やりやらされて…っ、私やりたくなくて、あんなこと…っ。だから、お義父さんから逃げたんです…っ。絶対、もうお義父さんのところに戻りたくなくて…、だから…っ」
過呼吸気味で回らない口で、事情を正直に説明する。
ぱっちり開いた瞳から大粒の涙が溢れだす。
同情を誘うつもりで事情を伝えたが、色々な過去を思い出し、本当に涙が出てきてしまった。
店長は落ち着かせるように夏目の頭を撫で、優しく背中をさするが、その手つきは厭らしいもので、身体の柔らかさを確かめるようだった。
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