「うぅ…、はい、少しお休みいただきますね…。」
痴漢プレイが終わった後、軽くシャワーを浴びて事務室に戻ると、美紀に声をかけられた。
片付けをしておくと言われたが、部屋は夏芽と客の体液にまみれており、気恥ずかしいものの、自分で片付ける気力もなく、俯いてそそくさと昼休みに入った。
「にゃんっ、にゃぁんっ!イくっ、イっちゃうにゃあんっ!!」
二人目の客は猫耳や肉球手袋を使った簡単なコスプレプレイを行った。
簡素なコスの分、濃厚で激しい交尾をし、昨日満たされなかった性欲が解消されていくのを感じた。
退勤する頃には肌はツヤツヤになっており、すっきりした表情で帰路に着いた。
しかし、激しいセックスを数えきれないほど行った夏芽の足腰は力がはいらず、いつもよりも遅めの帰宅となった。
「ただいま…。」
マンションに戻ると、疲れたことと拓海への負い目から、どうしても表情が暗くなってしまう。
拓海の言葉に甘えるまま、ヨタヨタと浴室へと向かった。
(はあ…。拓海はこんなにも良くしてくれてるのに、あんな仕事して…。いや、お金も破格なほどもらえるし、仕事自体は悪くないだろうけど、夢中になっちゃうのが問題よね…。いっそのこと、何やってるか拓海に打ち明ける…?それなら浮気とかじゃないし…。でも、万が一拓海に嫌われでもしたら、私生きていけないよ…っ。既に汚い身体なのに…。)
悶々とずっと悩み続け、長いシャワーを終える。
湯船に浸かっても結論は出ず、拓海が待つリビングに戻った。
「うわあ…っ、すごいじゃんっ!すごく美味しそう…っ!私への愛情もちゃんと入ってるんでしょっ?うひひっ!」
暗い表情だったのが、拓海の料理を見てぱあっと明るくなる。
少しふざけながらも食卓に座る一方で、胸がチクリと傷んだ。
「へ、へえ…、そうなんだ…。じゃあ、拓海に甘えてばかりじゃなくて、私も家事とかしないとね…っ。お母さんに似て、料理も掃除も完璧なんだから…っ!」
トンと胸を叩いてみせるが、ふと美奈子のことを思い出してしまった。
拓海と同じくらい大好きな母。次郎や三宅から逃げるためなら、おそらくもう2度と会えないかもしれない。
思わず涙が滲んできてしまい、拓海に抱きしめられた。
「ごめんね、ごめん…っ。巻き込んだくせに、後悔したみたいな顔しちゃって…。拓海、大好きだよ…っ」
(やっばり、拓海はお父さんみたいな、優しい匂いがする…。落ち着く…。)
二人で暮らすと決めても、まだまだ二人は子供。
支え合って協力して生きていかなければいけない一方で、一人だけ裏切ったような負い目が常にまとわりついていた。
それを払拭するように、夏芽が拓海に与えられる唯一のことを提案する。
「…ね、ご飯食べ終わったらシよ…?今日は拓海頑張ったし、ご褒美に激しく乱暴にしちゃってもいいから…。」
乱暴に激しく、というのはご褒美と言いつつも夏芽の願望。
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