「何とか仕事見つけるから…夏芽も仕事…頑張ってね…それじゃあ…」
駅に着くと拓海は夏芽に声をかけて別れた。
ふたりの将来の夢のためにも1日でも早く仕事を見つけなければならない…昨夜、夏芽と一緒にお風呂に入りじゃれ合ったあと、ベットでも夏芽を抱いた。
これまで「ゴムをつけて…」と言っていた夏芽が初めて生でセックスをさせてくれたのだ。
夏芽にすれば、愛する拓海にゴムをつけさせる一方で、仕事とはいえその場の勢いで吉岡とゴムもつけずに中出しさせてしまったことの後ろめたい気持ちがあったからなのたが、そのことを知らない拓海は、夏芽との関係がより深まったのだと思っていたのだ。
拓海の機嫌の良さと前向きな態度は、夏芽への想いがより大きくなっていたからだった。
当然、夏芽も自分と同じ気持ちでいてくれるものと思っていた拓海だったが、拓海とのセックスで心は満たされても身体のほうは満足にはほど遠くモヤモヤとした気持ちだった。
「へぇ~素敵じゃないっ!クレープ屋さんかぁ…夏芽ちゃんと拓海クンに合ってると思うなぁ…でも車の免許もだし車を買って改造するには大分お金がかかるね…頑張らないとね…」
夏芽は出勤してすぐに美紀に昨夜拓海が提案してクレープ屋の事を話した。
信頼する美紀には1番に伝えたいと思ったことも事実だったが、それだけではなかった。
1度は断ったプレイルームでの仕事…拓海への罪悪感を持ちながらも激しい吉岡とのプレイに我を忘れるほどのめり込んでしまった。
次郎や三宅から逃げ出して以来の激しいセックスは、あの頃の興奮を思い出させるには十分で、プレイルームでの仕事を続けるには、それなりの理由が必要だったからだ。
将来のために仕方なく…自分の欲望のためでないと美紀に思わせためだ。
(ふ~ん…表向きはそう言う理由なのね…でもホントは…)
美紀は、夏芽と話を合わせながらも夏芽の本心を見抜いていた。
プレイルームての様子はモニターで確認済み…拓海とのセックスては満足などできないことは簡単に想像てきる…なにせあの黒崎に仕込まれた夏芽なのたから…
(ちょうど良かったわ…あの話…今の夏芽ちゃんならきっとノッてくるに違いないわ…)
美紀は、プレイルーム利用の権利の競りを増やそうと考えていた。
スイミング教室ての休憩室の競りどころか、スイミング教室のインストラクターの仕事自体を辞めさせプレイルーム専門にしようとしていたのだ。
「私もね…夏芽ちゃんに相談があるの…もう休憩室利用の競りはやめようかと…インストラクター自体もやめてもらってプレイルーム専属になってほしいの…そのほうがお給料も上がるし…ふたりの将来のためには都合がいいんじゃないかと思うの…どうかな?」
※元投稿はこちら >>