(拓海への裏切りにならずに露出行為とかできるなら、それもまあ…、悪くないかも…)
制服に着替えて、美紀の後ろを付いて歩く。
セーラータイプの制服、少しスカート丈が短いことが気になるくらいで、他は特に変わりない様子。実在する学校の制服であるため、変な意匠は凝らされてなさそうだが、可愛らしいデザインだった。
「え?あ、ああっ!おはようございます、お久しぶりです。あっちではバイトだったんですけど、色々あって職員になったんです。」
初老の男性に声をかけられると、すぐに思い出してペコリとお辞儀した。
美紀と話す初老の男性の舐めるような視線が、唇、胸、下腹部、太もも、の順番に絡みつくが、夏芽は気が付かなかった。
(前のジムの人たち、お菓子くれたりしてたし、いい人ばっかりだったから、みんな来るなら気が楽かも…。)
娘や孫くらいの年齢の夏芽は可愛がられていて、差し入れをもらったりや雑談の相手になったりもしていた。
そういう安心感もあって、露出行為も危険に感じず、ひっそり楽しむことができていた。
「あはは…、子供みたいに思ってるんじゃないですかね。若い美紀さんたちよりも年下だし…」
そうしながらプールに到着する。プールの独特な塩素の香りに包まれながら説明を受ける。
「はい、10時からですね。終わったら掃除や片付け…」
(こっちの施設にも、小部屋がある…。更衣室…は別にあるし、あれなんなんだろ。祐子さんしょっちゅう行って帰ってこなかったし…)
説明を聞きながら内容をメモし、仕事を覚えていく。その最中、小部屋が気になってチラチラ見ていたら、美紀から説明を受け…。
(えっ、えっ、そんな…風俗みたいなことしてるの…?祐子さん、だから帰ってくるまで時間がかかってたんだ…。)
「あの…、嫌って言っても、ダメなんですよね…。契約しちゃってるし…、その、お金もらえるなら…」
拓海以外の相手に、となると嫌悪感が強いし、率直に不快。しかし、心臓がドキドキ鳴って、期待している自分もいた。
(会社の命令だから仕方ないもん、ここで働かせてもらってる身なんだから…。拓海には絶対バレないようにしないと…)
※元投稿はこちら >>