美紀の説明を聞いてもイマイチ状況がつかめない夏芽…ただ完全会員制と聞いて無意識のうちに顔が緩んでしまう。
拓海とのセックスをしたことで心は満たされたが、身体は満たされるどころか逆に餓えのようなものを生じさせていて、「また露出ができる…」と感じていた。
「あれ?もしかして夏芽ちゃん?ワシのこと、覚えてなきかい?隣街のジムでスイミング教室にいた…」
制服に着替えた夏芽が美紀と歩いていると声をかけられる。
その初老の男に夏芽も見覚えがあった…前のジムでスイミング教室の生徒だった男…新しくジムができると知り、このジムへ移ってきていたのだった。
「へぇ…そうなんだ…今度はバイトじゃなくて職員として務めるのか…そうか…それは楽しみだな…」
美紀が事情を説明すると、その初老の男は制服姿の夏芽に舐めるよう視線を向ける。
前のジムでスイミング教室のインストラクターだった祐子に休憩室と称した個室でフェラチオをさせていた人物でもあった。
「それにしても制服…かわいあねぇ…夏芽ちゃんがココで働くなら前のジムの連中にも声をかけてみようかな…会費はココのほうか高いが、話を聞いたら皆んな移ってくると思うよ…まぁ…とにかくよろしくね…夏芽ちゃん…」
「では後ほど…」と頭を下げて男に背を向けた夏芽と美紀…男の視線に美紀は内心ほくそ笑んでいた。
佐竹に全面的にこのジムを任せられた美紀にとって、男の紹介で会員数が増えるのは喜ばしいことだった。
「夏芽ちゃん…人気あるじゃない…もしかしたら夏芽ちゃん目当てに会員さんが増えるかも…頑張ってね…」
2人はプールのあるフロアへと向かう。
「10時から最初の教室があるから…」
美紀と話をしながら夏芽は、プールサイドにある小さな休憩室に目をやる。
前のジムのプールサイドにもあったもので、会員がインストラクターの祐子を伴い入っていくのを何度も目にしていた…何をしているのか、見たことはなかった。
そんな夏芽の視線に気づいた美紀…
「どうしたの?休憩室がなにか?あっ…まだ説明してなかったわね…あそこはね…」
美紀は、休憩室が何のためのものかを夏芽に説明する…なんとなく想像はしていたものの、美紀の口から何のためのものかをハッキリと聞かされ、夏芽も最初は驚く…
だが、すぐにその驚きは、拓海と一緒になった夏芽がしてはいけない妄想へと変わる。
「ちょっと驚かせちゃったかしら…でも契約書にも書いてあったわよね?細かい事までは書いてないけど会社の指示には従うって…それに下世話な話だけど…一本いくらって手当もつくし…」
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