「えっ?ホントに?そっかぁ…色んな本見たけど、いいのがなくてどうしようかと思ってたとこだったんだ…」
合流した夏芽から美紀との話を聞いてホッと胸を撫で下ろした。
このままでは資金も底をつき、にっちもさっちもいかない状況になるのは目に見えていた。
夏芽を守るどころではなくなるところだ。
ただ元住んでいた街の隣の街ということが少し気にかかる…誰か知っている人間に出くわす可能性が今よりも格段に増す。
そこは十二分に注意をしなければならない…だが背に腹は代えられない…
「それじゃあ明日、美紀さんに会いに行こう…2人でもう一度お願いしに…」
とりあえず当面の心配事はクリアできそうだ…拓海は夏芽を食事に誘った。
この街に来てから まだゆっくりとしたことがない…最後に海の見えるレストランでゆっくりとしたいと思ったのだった。
スマホで探したレストランを予約し2人で向かった…港の近くの小高い丘にあるお洒落なレストラン…
「とりあえず乾杯しようか…ジュースだけと…(笑)」
心配事がか解決したことで2人の会話は弾んだ。
昔のこと…将来のこと…思い出話と夢の話に時間はまたたく間に過ぎていった…
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