「ああ…着替えるところか…まず部屋を決めないとな…2階の奥の右側が俺と夏芽の部屋…他のヤツらあとの3部屋に別れて使ってくれ…」
三宅と同室と聞いた夏芽は、三宅を睨んだが、すぐに目を逸した。文句をつけてもどうにもならないことを思い知らされているからだった。
「いいなぁ…会長…夏芽ちゃんと同じ部屋かよ…」
会員たちの中にはブツブツと文句を言う者もいたが、大半は三宅の決めた部屋割りに従った。
部室での夏芽の全裸の撮影会…口止めのためのキス…それに手コキ…わざわざ合宿と言いながら別荘に夏芽まで同伴させた三宅への期待のほうが大きく、「きっといいことがある…」そう考えていたのだ。
「早く着替えなよ…みんな待ってるぞ…」
部屋で2人になると三宅は夏芽に着替えを急かした。
夏芽はリックの中から事前に三宅から渡された水着を取り出した。
「俺はみんなと先に浜辺に行ってるからな…」
そう言うと、水着にさっさと着替えた三宅は部屋を出ていった。
「あれ?夏芽ちゃんは?」
1人で庭に出てきた三宅に会員たちから声があがる。
「すぐ来るさ…先に浜辺に行って待ってようぜ…」
ひとり部屋に残された夏芽は、水着を手にしたまま立ち尽くしていた。
その水着は一見すれば、少し露出度の高いビキニだったが、トップスとボトムス、それぞれに細工が施されていた。インナー部分に手を入れてあるのだ。
動画の中で次郎が夏芽のショーツにローターを入れるポケットを作り履かせたことからヒントを得たものだった。
こんな水着を着たらどうなるのか…それは夏芽自身が一番分かっていることで、会員たちの前で恥態を晒すはめになるのは容易に想像がついた。
いっそこのまま逃げようかとも考えたが、ここが離島であり逃げる方法もない…それに三宅には動画という切り札がある…どうにもならないと諦め、夏芽は水着に着替えた。
(もう着替えたころか…ちょっとスイッチを入れてみるか…)
三宅は手に持ったリモコンのスイッチを入れた。
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