(な、なんで…こいつが…)
かつての二人の待ち合わせ場所…そこにいた夏芽…
思い切って声をかけ、夏芽も何か言おうと口を開きかけた時、三宅が現れ夏芽の名前を呼んだ。
「馴れ馴れしく呼ばないでよね…」と三宅に言うも、それは弱々しいものだった。
嫌なものは嫌…そういうところはハッキリしている夏芽を知る拓海からすれば、明らかに違和感があった。
それが何かは分かるはずはない…あの動画で脅され既にアナルセックスをしたことなど想像もできない…
三宅に腕を掴まれ引きずられるよう学校に向かう夏芽の背中を見送ることしか拓海にはできなかった。
「あいつ…何か言ってきたの?」
三宅は愉快そうに夏芽に聞くと「別に…」と答える夏芽…
(遠藤がちっとも来ないから休みかと思って焦ったよ…昨日の公園のことと今朝のことで夏芽は俺のものだって分かったろ…ざまあみろ…クククッ…)
夏芽にラインで待ちあわせ場所を指示したのも拓海に見せつけるためのものだった。
「こんど何か言ってきたら、私たちはお尻でセックスした仲なのよ…って言ってやれよ。なんなら俺から言ってもいいけど?」
それを聞いた夏芽は顔色をかえ、三宅に「や、やめて…それだけは…」とすがるよう言う。
「まぁ…夏芽ちゃんがそこまで言うなら黙っててやるけど…その代わりと言っちゃあ何なんだけど…今日、学校が終わったらまた俺のマンションに来てくれる?」
動画のことに加え、脅されたとはいえ三宅とアナルセックスをしてしまったことで、夏芽に選択の余地はなくなっていた…
………
(やっぱばり本当に夏芽はあいつと付き合ってるのかな…どうしてこんなことに…夏芽はおれが守るって約束してのに…なのに俺は…)
この日の授業は、いつもに増して全く耳に入ってこなかった…拓海の席から斜め前方に座る夏芽の横顔を茫然と見つめる拓海だった…
こんばんは…もう少し三宅とファンクラブの連中との絡みを続けますね。
そのあとに最初のころに話したラストに向けて…思ってますが…
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