(一緒に歩いているところ学校の人に見られたくない…、でも、もう告ったとかしゃべってるし、明日には広まっちゃうのかな…。本当最悪…)
道中特に会話もなく、同級生に見つからないことを祈りつつ、隠れるように俯きながら歩いていく。
公園に差し掛かったことにも気が付かず、三宅が拓海に話しかけたことによって初めて気がついた。
(…っ、なんでこんなところにいるのよ…っ)
顔を上げてベンチに座った拓海と目が合うも、すぐさま目を逸らす。
美奈子のことの怒りもあるものの、事件から時間が経てばお互いに気まずい雰囲気が流れた。
(こ、こいつ…っ、なんで自慢げに嘘の話を言いふらすの…っ!?)
夏芽が三宅に告った、そう聞いて拓海は驚きながら夏芽を見上げるも、夏芽もまた驚いた風に三宅を横目で睨みつけた。
「な、なんでって…、別にそんなの拓海に関係ないでしょ…っ」
売り言葉に買い言葉で、拓海を睨み返しながら吐き捨てる。
拓海に言い返しただけだが、結果として三宅との関係を肯定するような口振りになってしまう。
勝ちを確信した三宅が夏芽の腰に手を回して抱き寄せ、悲鳴をあげそうになったが、グッと堪え…
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