「どうだ?いいの撮れたか?」
「おおっ!バッチリバッチリ!」
お互い撮った写真を見せ合っているのは、「夏目ファンクラブ」のメンバーたちだ。
「パンティ…食い込んでるじゃん!それ、オレのスマホに送って…ってそれにしても会長…遅いな…」
夏芽ファンクラブが集まっているのは、写真部の部室…会長とは写真部部長の三宅…エロアニメからエロゲーが好きで、盗撮目的で写真部に入ったほどの変態オタクだ。
「おっ…噂をすれば…会長、遅かったじゃないですか…よっぽどいいものが撮れたんですか?」
「わるいわるい…遅くなって…実は凄いもの見つけちゃって…」
………
「黒崎さん…あ、あの…ちょっと話が…」
翌日の放課後、帰宅しようとしていた夏芽は、三宅に呼び止められた。
存在自体は知ってはいたが、話をしたこともない相手であったため、夏芽は怪訝な表情を浮かべた。
(んっ?なんであんなヤツが夏芽に…)
あの事件依頼、夏芽からは無視をされていた拓海だったが、いつも夏芽を見ていた。
いつか話せるチャンスがあるかもと…
(どこへ行くんだろ?)
何か話をしたあと、夏芽が三宅のあとについて歩きだした。
夏芽がもっとも嫌うタイプの男だけにイヤな予感がした。
…………
「うおっ!ほ、ほんとに黒崎さんだ…」
三宅のあとから写真部の部室に入ってきた夏芽を見て会員たちから歓声が上がった。
会員たちの舐めるような視線に夏芽の顔にあからさまな嫌悪感が浮かぶ。
「なに?大事な話って…早く帰りたいんだけど…」
今にも部室から出ていきそうな夏芽に三宅が不気味な笑みを浮かべスマホを取り出した。
「これなんだけど…黒崎さん…すごいことしてるね…」
遅くなりました。少し体調を崩していました。ごめんなさい。
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