「そんなにイきたいのか?ちょっとだけ角度を変えたらイかせてやれるんだがな…」
口の端から涎が垂らし涙目になって気をやらせてくれと懇願する夏芽に次郎は言った。
それがどういう意味なのか、イきたいという欲求にとらわれている夏芽にも理解ができた。
夏芽は、反射的に首を横に振った…処女だけは守りたい…その想いからだ。
だが、その大切な処女を捧げようと思っている相手に裏切られ母親まで傷つけられた…もう頑なに処女を守る理由もなくなったのだ。
夏芽が望めば、この寸止め地獄から開放される…夏芽の心は大きく揺れ動いた。
そんな時、床に放り出された夏芽のスマホに着信が入った…相手の名前は出ず、ただ番号だけが表示された。
あと少しで夏芽がおちる…そんなタイミングでの電話だった。
(誰だ?こんな時に…んっ?どうしたんだ夏芽のやつ…)
ふと夏芽に目をやると、睨みつけるようにスマホの画面を見つめていた。
(あっ…そうか…これはあのガキからだな…おそらく昨日のことで、夏芽が登録を削除したんだろう…そのために名前が表示されないんだ…これは考えようによってはいいタイミングでかかってきたかもしれんな…)
次郎の読みは的中していた…夏芽の中で拓海への怒りが蘇り、拓海へのあてつけに処女を捨ててやろうという気持ちが大きく膨らんでいたのだった…
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