(ちゃんと夏芽に説明しなきゃ…このままじゃ…)
自宅に戻った拓海は、夏芽とは違ったショックに食欲もなく、夕飯も取らず自室に籠もってしまう…母親が心配して 「どうかしたの?」としつこく聞いてきたが、答えられるはずもなかった。
(明日…ちゃんと話そう…でも…)
美奈子に対してレイプをしたわけではないことを夏芽に話そうと思ったが、美奈子とどういう経緯で関係を持ったかを話さなくてはならない。
美奈子から誘われたと真実を話しても、それを夏芽が信じてくれるとは思えなかったのだ。
「ふぅ~」
大きなため息が出た…これが何度目だろう…
夏芽と義父のことごあっても、拓海は夏芽が好きだった…色々と考えてしまうが、美奈子からの誘いをキッパリと断るべきだった…拓海はそれを悔やんだ。
(全部、正直に話そう…)
…………
翌朝、何時もより早く家を出た。夏芽との待ちあわせ場所へと急いだ。
だが、何時まで経っても夏芽は姿を現さない…遅刻ギリギリまで待って、仕方なく学校へ向かった。
教室に入ると夏芽は自分の席にいた…チラッと拓海を見て睨みつけ、ソッポを向いてしまう…
夏芽が1人になったら…そう思っていたが、夏芽は決して1人にはならず、必ず誰かと行動をともにした。明らかに拓海を避けていた…
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