「あぁぁっ、怪我っ、怪我してる…っ、痣も…っ!」
拓海が出ていった後も慌てふためいて救急箱を取り出して、消毒液や包帯を手に取る。
幼馴染の犯行現場に加え、母の痛々しい姿にショックを受け、ボロボロ涙をこぼしながら治療する。
「こんな、中に…っ、警察…っ、いや、救急車呼ぶっ!?ど、どうしたらいい!?」
「いいの、きっと出来心だから…、大事にしないであげよう…ね?私は大丈夫だから…」
美奈子の股から白濁液が漏れ出したのを見て、ガーゼで拭き取りながら通報しようとするも、制される。
その時、リビングに次郎が現れ…
「お義父さん…っ!!お母さんがっ、拓海…がっ!!」
帰宅した様子の次郎に駆け寄り、勢いよく抱きつく。
拓海が出ていったことで怒りが過ぎ去り、恐怖や不安で支配された夏芽の身体は小刻みに震えている。
自分の手に負えない事態の現場に大人が現れたことが心強く、それが例え憎い次郎であっても心から安心してしまった。
ひとまず落ち着くように諭され、泣きながら事の顛末を説明した。
「帰ったらっ、ぅ、拓海が…ぁっ、お母さんをおか…、犯してて…っ、叩いたりしてたみたい…なの…っ、なんでそんなこと…っ、うぅ…っ」
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