「お母さん、行ってきます…。」
朝食をとり終え、ニヤつきながらまだ食べている次郎を尻目に家を飛び出る。
待ち合わせ場所には拓海が既に待っており、軽く腕に抱きつき…
「おはよっ、なんで昨日LINE返してくんなかったの?も、もしかして、女の子とかと遊んでたり…?」
(拓海かっこいいからなあ…、私といつも一緒だから他の女子はあんまり声かけたりしないんだろうけど…)
だいぶ夏芽の主観が入っている心配をしつつ、不安げに見上げるが、拓海からしたら『別の男に抱かれて喘いでいたくせに』という気持ちも湧くかもしれない。
それに「夏芽こそ家の手伝いとか言って、何してるんだ」と問われれば、俯いて口を閉じてしまう。
なんとなくギクシャクとしたまま、学校について、無言のままそれぞれの席に着いた。
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(なんか朝から喧嘩…じゃないけど、変な感じになっちゃって気まずいなあ…。ちゃんと答えられない私が悪いんだけど…)
いつも拓海と二人で遊ぶ休み時間も何となく気まずく、一人で校内をうろつく。
目的もなく適当に歩き回って階段を登っていた矢先、後ろから男子生徒が同じく登ってくるのを見て…
(これ…、靴紐結び直すふりすればスカートの中見てもらえるかも…。学校でそんなことしちゃダメだけど…、でもわざとらしくなければ変じゃないよね…)
階段を登りきったあたりで、屈んで靴紐に手を伸ばし、大げさじゃない程度にお尻を突き出して見せる。
背後から視線を感じ、口から飛び出そうなほど鼓動が高鳴る。
(見てるっ、見られちゃってる…っ、ぁぁっ、ヤバいっ、気持ちいい…っ!)
心なしか男子生徒の階段を登る速度も遅くなり、ほんの少し脚を開いて見せつけて…。
(はあ…、変態女子がいるって噂になっちゃったらどうしよ…。何でこんなことしちゃったんだろ…)
事が終わってしまえば、一気に後悔に苛まされ、ゲンナリとしながら校内徘徊して時間を潰した
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