「あまり揶揄わないで下さ…っんぅ…!?」
抱き寄せられたかと思えば重なった唇に目を見開いて驚く哉。
今しがた釘を刺したはずなのにそれを諸共せず、深く深く口付けられてしまい、突き放そうと胸板を押し返すが、力では貴方に敵わず。
「ん…っふ、ぅ…」
最初は胸板を叩いたり、肩を押し返したりと抵抗を試みるも、だんだんと心地良さまで感じてきて、力が抜けてしまう。
最終的には貴方に縋り付く様に抱き着いてしまい、強く貴方を睨んでいた筈の瞳も覇気が消えて、蕩けたように潤んで。
「またっ…こんな、人がいる所でこういう事は、困ります…」
弱々しくも文句を垂れながら、手を引かれるまま部屋へ入り。
「そう、ですね…悪い意味で、忘れられそうにありませんね?」
あんなに強く快楽を感じた性交は初めてで、身体があの疼きを欲して病み付きになりそうだったと素直に言うはずもなく。
それどころか貴方が優しく甘い雰囲気に誘おうとしているのに水を指す様に、嫌味たっぷりに毒を吐く。
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