「人気者の金城さんは、私に構っている暇なんて無いんじゃないですか?
私も仕事がありますので、……他の方をあたってみてはどうです?」
カップのふちに唇をあてながら、視線を伏せたまま無愛想に言い放つ。
飽く迄も貴方との勝負事など無かったかの様な素振りを見せる。
「ッ!?ちょ、ちょっと!金城さん…!こんな所で、やめて下さい…!」
耳を疑う様な発言に、哉は漸く金城に視線を向ける。
先日の情事を恥ずかしげもなく語り始める貴方に、羞恥と憤りを感じて頬が赤らむ哉。
「(この人、わざとこんな事言って…!言う事聞かないと、このままってこと…?)」
奥歯をぎりっと噛み締め、貴方の余裕そうな顔を睨み付ける。
「…わかりました、19時にロビーですね?
必ず行きますから、此処でこの話はもうやめてください。」
無駄な抵抗はかえって自分の立場を悪くすると考えて、小さく溜息をつき、貴方の指示に従うことに。
遠くの方から同僚や後輩の声が聞こえてきて、念を押すように「お願いします、」と小さく付け加える。
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