【回想、第一の事件後、宮園弘一とみやび、病院からの帰り道】
病院からタクシーに乗り、華丘支店に向かう弘一とみやび
<オーナー(この言い方をするときは、意地でも自説を曲げない。)もうこうなっては、どうしようもありません。修志さんには最低限華丘支店の店長を、外れて貰います。いいですね。>
<(まだ渋々という感じで)ふむ、し……仕方あるまい…修志は本店預かりとして、華丘支店の新店長には前田君、副店長には小野君を当てるとしよう。>
<華丘支店の新人事はそれで結構ですが、修志さんは本店預かりでは駄目です。どこかで謹慎させてください。>
<そうは言っても……急に謹慎と言われても…>
<オーナーも言ってましたよね、華丘支店の売り上げ上向いてきたって。。それくらいしないと、山神さん、咲夢ちゃんのアルバイト認めてくれませんよ。そうなると、華丘支店の売り上げは元に戻るか、下手するとマイナスになる可能性も。。>
<そうなんだが……>
そう話していると、華丘支店の前に到着するタクシー
【回想、第一の事件後、宮園弘一・みやび・修志・前田 華丘支店事務所】
<前田、いいよな。俺もう帰るぞ。閉店時間もとっくに過ぎてるだろうが……>
<駄目です。オーナーから店長を足止めしとくよう、きつく言われて言われてるんですから。>
ソファで、修志と対峙している。前田。ドアの前には小野が、通せんぼするように立っている。
その時店の外で車の泊る音がして、暫くすると、通用口のドアの開閉音、そして、事務所のドアが開かれる。
小野はドアが開く直前に、体を横にずらす。
見や人工位置とみやびが姿を現し、事務所に入って来る。
その姿を見た、前田が
<オーナー…城井さんと野乃崎さんの具合は?>
<あぁ、意識も取り戻して、もう大丈夫だ……(以後を言い淀む弘一)>
<オーナー。。しっかり伝えてください。。>
その後も少し躊躇していたこういちだったが、意を決したように、まずは修志の方を向き
<修志、お前の華丘支店店長の任を解く。お前は本店預かり。。今後一切華丘支店に近づかない事。>
一機に言い終え、一息入れて今度は前田と小野の方向き
<明日から、前田君には華丘支店店長、小野君には副店長をお願いする。(二人に軽く頭を下げる弘一)>
<なんでだよ、兄貴。。>
喰ってかかる修志だったが、次の弘一の言葉で口を噤む。
<なんで?なんでとか言えた義理かお前は!!自分のやった事、胸に手を当てて考えてみろ!!デートドラッグなんてもの、お茶に入れやがって(言った後口を押さえるが、発した言葉は取り戻せない。)>
<前田君、小野君。デートドラッグの件だけは、どうか内密に。。(再度二人に頭を下げる弘一)>
【回想、第二の事件、プロローグ 宮園修志目線】
第一の事件の数日後、宮園修志の姿は、弘一・修志の祖父祖母の家にあった。
<くそぉ兄貴の奴、こんなとこに閉じ込めやがって……>は芯が
修志がいる部屋は、家の中でも一番奥まった場所にあり、外に出るにはどうしても、祖父祖母の居室、居間の前を通らなければならない。また前の廊下は、歩くたびに大きな軋み音を立て、ある意味自然に牢的な形になっている。
何度か静かに外に出ようと試みた修志だったが、その都度祖母に気づかれていた。
<でもいい女だよな、咲夢って……絶対に組み敷いて、アンアン言わせて、屈服させたいぜ。。>
<風俗もいけねえから、溜まっちまってしょうがねえや。。>
ズボンの上から、自分の股間を摩る修志。
そんな折、明日から三日間ゴルフ旅行で、祖父が不在と知った修志。
<婆だけなら、何とでもなるな…フフフ…>
取り上げられていなかった、スマホを取り出す修志。
電源を入れると、第一の事件の時撮影した、咲夢の下着姿の写真が表示される。
その写真を暫し眺めた後、メーラーを起動する修志。
※元投稿はこちら >>