続きです。
【回想、帰り~第二の事件編です。】
駅に到着するとショッピングモールへ、3人で行く。
3人での移動、チラッチラッと見てくる人にも大分慣れてきていた。
<咲夢っちていつもワンピースかブラウスにロングスカートだよね?
偶には違う洋服着てみたら?>
<高等部が厳しかったからなかなか慣れないんじゃないかな?
私はすぐにパンツルックに変えたけどね~。>
<それはそれで女子力的にはどうなの?>
「りんちゃんは背が高いからパンツルック、似合うよ。
マイマイさんも足がお綺麗だから短いスカート似合いますよ。
咲夢は……、体の線が出るのは苦手です。」
<山神さんだっけ?喜ぶと思うけどなぁー。>
<咲夢のミニスカ姿見たら惚れ直すんじゃないの?>
「そうでしょうか?………こ、今度、ショッピングに付き合ってもらえないかなぁ?」
<勿論!>
<りょ(了解)>
会話を楽しんでいると買い物の時間になる。
「そろそろ買い物して帰ろうと思います。」
<私もそろそろかな、ヤマトの所に行くわ。>
<咲夢っち、買い物付き合おうか?>
「今日は商店街に行こうと思うのでマイマイさんは電車ですよね?
駅までご一緒しましょう、ねっ、りんちゃんも。」
ショッピングモールから駅へ。
駅……、柱の陰に潜む宮園修志、咲夢もマイマイも気づかない。
りんちゃんは話は知っているものの宮園修志の顔は知らない。
「では、また明日に。」
軽く手を振りふたりを送ると商店街に足を向ける。
<(あれ?咲夢ちゃん?
んっ?あの男、咲夢ちゃんを着けてる?)>
駅前を仕事の用事で車を走らせていた林正憲が咲夢と修志に気付き車を停める。
商店街とは別の方、人気のない道にふたりが向かうのを見て車でゆっくり後を着いていく。
その頃、構内では……。
マイマイが何か考え込んでいる。
<茉生さん、どうかしたの?>
<いや、何でも……、ある!あーし、やっぱり咲夢っちの買い物に付き合う!
何か駅に入るときバカ店長見た気がする!>
走り出すマイマイ。
<(商店街って言ってたよね…、居ない!
ん?咲夢っちの後を着けてる男ってやっぱりバカ店長だ!)>
咲夢、宮園修志、城井茉生、そして林正憲の車の順に間隔を開けて歩いていると宮園修志が動き咲夢の腕を掴む。
<咲夢ちゃ~ん、ヘヘヘッ。>
「て、店長………、何か御用でしょうか?
咲夢、急ぎますので失礼します。」
<逃げないでコレ観てよ。>
スマホを取り出し画像と動画を見せる宮園修志。
<これ、アダルトサイトのエッチな画像に載ったら咲夢ちゃんの人生お仕舞いだね。
ほら、これなんて咲夢ちゃんが見せつけてるみたいだよ?
すこ~し、話してくれればそこの先に車停めてあるんだ。>
「困ります……、お願いします、消してください。」
<うん、だからね、すこ~しふたりでお話したいわけよ、いいよね?>
腕を掴みグイグイと歩く宮園修志と引きづられる様に着いていく咲夢。
マイマイが走り出すと林正憲もスピードを上げると駐車場の前。
嫌がる咲夢を半ば強引に車に押し込むと走り出してしまう。
「(将さんに……、でも今日はお仕事ですしどこに行くか判りませんし……。)」
<チッ!どうする、どうすれば、あのバカ店長、強引なまねしやがって!>
<そこの君、咲夢ちゃんの知り合い?あれってもしかして宮園修志か?>
<何で、じゃない!車乗せてあの車追いかけて!>
林の車がマイマイを乗せ走り出すと、遅れて到着したりんちゃんが息を切らせながらマイマイのスマホに電話をする。
<茉生さん、どう言うこと?!>
<バカ店長が強引に咲夢っちを連れ去りやがった。
今、咲夢っちの知り合いと追いかけてるからあとで連絡する!
えっと、アンタ、咲夢っちの知り合い?>
<正確には咲夢ちゃんの保護者と知り合いだ、山神に連絡したほうがいいな。>
車内通話出来るようにしていた林が将に電話をするが出ない。
何度も何度も……、出た。
<山神、俺、林用件だけ咲夢ちゃんが宮園修志に連れ去られた。
偶然居合わせて着けてるところだ、咲夢ちゃんの知り合い、ギャルっぽいのも一緒だ。>
<山神さん?あーし、マイマイ、バカ店長が強引に咲夢っちを、林ってこの人と追い掛けてる。>
<んっ?停まった、場所送るよ。>
<何やってるんだよ、早く行こう。>
<山神に場所、教えなきゃだろ?>
<中に入っちゃったよ。>
<えっ、不味いな……。>
思いの外、長いのでもう一度続きます。汗
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