咲夢さん、こんばんは。
そう言えばカスピ海ヨーグルトって、一時期流行りましたね。
少しだけ残して、それを新しい牛乳パックに入れればヨーグルトになるとかで、リアル将の周りでもやってる人がいました。
持って帰ってやってみる?とか勧められたんですけど、何となく嫌で丁重にお断りしたのも思い出しました(笑)
世界的人気者のネズミさんの誕生日、今日だったんですね。
本編です。
リビングのソファで、咲夢さんが渡してくれたアルバムを、最初から見始める将。
『綺麗な人だね咲夢のお母さん。目元なんて咲夢そっくり…いや咲夢がお母さんに似てるんだから、こういう場合は何て言えば……(笑)』
(なんかこの人、昔見た記憶があるような無いような・・・)
アルバムをめくると、お母さんに抱かれた赤ちゃんと、恥ずかしそうに微笑む若き日の義父が。
『これ、咲夢?。。かわいいねぇ。。』
アルバムをめくると、泣いた顔・ふくれた顔・すました顔等々色々な表情をした咲夢さんと共に、これも色々な表情をした、咲夢さんのお母さんが写っている。
『写真撮ってるの、お義父さんでしょ。。お義父さんって写真上手なんだね。。』
アルバムの最後の方まで来て、一枚の写真に釘付けになる将。。
『えっ、ここに写ってるのって……』
咲夢さんが色々と話してくれているようだが、話の内容が頭に入ってこない。
『咲夢……これって、、この写真って……』
一枚の写真を、咲夢さんに指し示す将
そこには、公園らしき場所で、転んでしまった少女を抱き起こす、学生服の高校生と、遠くから驚いた顔で走って近づいてくる母親の姿。
『な…なんで俺がこの写真に・・・・・・』
必死に頭を回転させて、思い出そうと試みる将。
すると、一つの淡い思い出が頭の中に甦ってくる。
15~16年前の、ある公園。
試験が終わり、早めに帰宅できることになった将(高校生)は公園に差し掛かる。
「あー疲れたぁ・・・・・・試験試験試験・・・・・・全くなんで試験なんかあるんだろ??」
水道近くのベンチに座った将(高校生)は、ぼーっと公園を眺めている。
少し遠くのベンチには綺麗な年上の女性。公園を歓声を上げて走り回る女の子、その様子を写真に収める父親が。
〇〇、転ばないでよ。。あなたも写真ばかり撮ってないで、少しは注意してくださいよ。。
「今日も〇〇市は平和ですってか」
その声に注意をひかれ、将は声のする方を見る。
「綺麗な人だなぁ……あんな人お嫁さんにできるなんて、羨ましいな。。やっぱり綺麗な人お嫁さんに貰うには、勉強しなきゃだめかな??」
そんなことを考えていた将の目の前で、何かに躓いたのか、走り回っていた女の子が転んで泣き出す。
その泣き声で我に返った将は、とっさに立ち上がり、転んで泣いている女の子を、抱き起す。
「気を付けないと、ダメだよ。」
そう言いながら、女の子の服に付いた泥をはたき落とし、手やひざも軽くたたくが、まだ汚れが付いていて落ちない。
「そこの水道で、お手々洗おうね。いい子だから洗えるよね。」
水道で洗い終え、ハンカチで拭いてあげてた頃、女の子の両親がそばに。
「さくらちゃん、大丈夫?ケガはない?まったくもう気を付けてよ。。」
将の方を見て
「学生さん本当にありがとうございます。さくらちゃんもお礼言いなさい。」
「おにいたん…ありがと、ごじゃましゅ」
母親の腕に抱かれ落ち着いたのであろう、女の子が舌足らずの声でお礼を。
「あ、あなた、、この学生さんが…」
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