瞬一くんと律子が部屋から出て行くと唯さんとふたりきりになった。
なんとも言えない雰囲気が漂い始める前に唯さんから「お酒飲みませんか?」と誘われ「それじゃ、飲みましょうか?」と答えちびりちびりと飲みながら「この組み合わせは珍しいですね?お疲れ様でした。あの娘達を無事に戻してくれて、ありがとうございます。」「そうだね?いつもは隣にまなみがいるからね?いやいや、そう言われて嬉しいよ。」「あの娘達やっぱり無理したみたいで…特にまなは…見たらわかります。相当ボロボロになったんでしょ?嫌なところを見て、辛い思いして…友達の為に…あの娘らしいわ…」とみんなが帰ってきてホッとしたのか涙を浮かべ話す唯の頭を遠慮がちに撫でると唯は顔を手で覆い肩を震わせ
「裕介さん…私ね?あの娘達を…あの場所…広島に関わらせたくないの。もうこれ以上…身を削らせたくない…
でも…たぶんあの娘達、言うこと聞かないでしょうから、みんなのことよろしくお願いします。」と姉の様に母親の様に心配する唯。
「きっと、あの娘らはいくら言っても今回ばかりは聞かないでしょうね?
でも万が一があった場合は即座に撤収したいと思います。
いくら大切な友達の為と言っても身の危険を犯してまでは俺が許さない。」と唯さんに対して決意を語った。
やがて唯さんもさすがに疲れたみたいで眠ってしまった。
俺は唯さんの旦那さんに悪いと思ったが、このままにしておくことも出来ず、唯を抱き抱えてまなみの隣に寝かせ、俺はソファーで横になって眠りについた。
翌朝俺はまなみの「りっちゃん!唯ちゃん!みんな!これ見て!」と弾むような声で起こされ「まな、いったい何の騒ぎだい?」と言って部屋に入ると…
その瞬間、唯に目を隠され「あ…やだ…恥ずかし…ゆうさんとは…そういうこと…した筈なのに…何だか…」と言って布団で胸元を隠して言う律子。
その姿がまた何か艶かしく、俺も目のやり場に困ってると「ふふ…律子はもう星野さんの奥さんだもんね?
星野さんしか肌許さない。それで良いのよ?
…裕介さん?寂しい?」何て唯さんが煽るような意地悪みたいなことを聞いてきた。
答えようとすると「唯ちゃん!裕介を煽らないでよ!まながいるから大丈夫だもんねぇ?っていうよりまなしか見せないんだから!」
「あらびっくり…強くなったわね。まな?」「えへへ…素直になっただけだよ?唯ちゃん?」「ごめん…いちゃついているとこ悪いけど…着替えたいから出ていってくれるかなぁ…」と律子に言われて「悪い、りっちゃん。」と言って俺にまなと唯の手を引いて部屋から出ると眠け眼した星野くんがきて「おはようございます。」と言って、そのまま律子が着替えしている部屋へ入って行き…律子の悲鳴にも似た声が聞こえ、星野くんが飛び出て来て「着替えしてるって教えて下さいよぉ~」と言って来て、「いやいや、教える前に入っていかれたからなぁ…」と話をしていたら、少しして律子が着替えて現れた。
【まなみさん、迷惑かけてごめんね。】
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