ふぁ…やだ…もうお昼?
しゅんいち?もうお昼だよ?2人ともねぼすけさんだね…
(精も根も互いの為に捧げ合った夜があけ、ふたりとも昼まで眠っていました。心地よく包まれた中から先に目を覚ました律子はしゅんくんを起こしてそれぞれシャワーをすませ…)
…イタリアン?いいね、いこいこ!
まだ時間たっぷりあるし、デートしよ?
(と、いいつつも律子はいつも通りの軽めの化粧にラフな格好にしました。彼の前ではなにも飾らなくても良いと再認識したからです。ただ律子の中では他の2人に散々言われたようですが…)
…やっぱり…もっとおしゃれした方がいいかな?
(恥ずかしげにしゅんくんのまえに姿を表します。しゅんくんは何も言わずにそっと抱きしめてくれて、内心「ほらね?」と言って聞かせます。
2人並んで歩く時、律子はしゅんくんの腕に両腕で抱きついていました。)
…ねえしゅんいち?
あたしって…そんなに存在感ないかな?
…そりゃあ騒がれたくないけど、少しくらいさ
「あれ、あの竹田律子じゃない?」
って言われてもいいと思うのにな?
(佇まいがあまりに自然すぎて堂々としているので、なかなか見つけられる事はありません。律子は冗談まじりでおどけて笑うと、しゅんくんの首に抱きついて)
…あたしは、しゅんいちだけが見てくれていればいいんだ。だから、いまとっても幸せ…
(そのまま頬にキスをすると、彼の前を小走りに走っていきます。
遠回り。本当に遠回りしながらも、2人手に入れたこの時間。律子自身辛いことの方が多く、今自分が心からの笑顔を浮かべられた事を強く実感し、それに感謝しながら、彼の手を引いていきました)
ああ…ホントに楽しかったぁ…
ご飯も美味しかったし、ただブラブラするだけがこんなに楽しいって思えたの初めてかも…
しゅんいち、ありがとね?
あたし…あなたのお嫁さんになれるの…すごく嬉しい…
(夕方になり、2人どちらともなしに足が向いたのはいつものグラウンド脇の公園。子供に帰ったように遊具で遊んで、ブランコに揺られながら…)
…ね、しゅんいち…
式あげる前に、届けだけ出しちゃおっか?
…あたしの気持ちはとっくに固まってる。この先一生揺らぐこともない。あなたのおかげで、ゆうさんへの気持ちも吹っ切れた。
いまのあたしにあと残ってるのは、この裸の心のままあなたに飛び込んでいくことだけなんだ。
(恥ずかしそうにはにかみながら俯いて、ゆっくりとブランコを漕ぎます。風にのりながらもその声はよく通り、しゅんくんに届きます)
あくまで式は式。あれはお披露目だから…
あたしはね…ホントは今すぐにでも、あなたの妻という…形が欲しいの…
だから…あらためて言うのもなんだけど…その…
(キィ…自然に止まるブランコ。耳まで赤くして俯く律子ですが、意を決してしゅんくんを見つめます。涙まじりの瞳はゆらゆらと揺れて、まるで初めて告白するような緊張を湛えていました。
しばらく止まる言葉。いつも言ってるのに、あらためて言葉にしようとすると躊躇い戸惑い…何度か口を開いては閉じて…
高鳴る心臓。頬を紅く染めて、律子は切り出します)
…しゅんいち?あたし…あたしの全て…を…
あたしの命…未来…全部…もらって…くれますか?
好き!愛してる!だから!
…気持ちだけじゃなく、あたしを…あなたの妻にさせてください…
【ドキドキしたぁ!
何度も好き、愛してるって言ってるりっちゃん。
それでもよくよく振り返ってみると、ホントに気持ちを込めたプロポーズのお返事がまだだったような気がしたんです。だから…ね?】
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