今日は前の時より人数が多いので、お座敷で集まって話をしていた。
僕の対面にまなみが、まなみの隣には律子がその隣にはしゅんくんが座っていた。
まなみと律子の距離感はまなみがおかしくなったまなみの時と同じくらいだけど、前のような感じはなく、今は安心して見えた。
すると「…不思議ね?今のあの娘たち、たぶん見てる人が1番見たかった頃を映し出している感じがする…
裕介さんは…いつのまなを見てますか?」とさやかやゆきらと談笑しているまなみを見てると唯がグラス片手に先程の気持ちをどう思っているのか聞いて来た。
「僕は…やはり、あの娘たちをこうして見ていたら…
僕は…色々まなとあったから…先程の気持ちを聞いて、やはり一番最初にまなと出会った頃のまなの姿が目に浮かびます。
まなの事を色々知っていくうちに…まなたちは僕に助けられたって言っていたけど…
本当の意味で助けられていたのは僕の方だった、そんな気がします。」と答えると
「私は…途中で引き離されちゃったから、私が関われたであろう最後まで…あの娘をみてあげられなかった…でも…いい答えが出せたみたいでよかったです…」と…
その表情を見て、唯もまた律子と同じように一つの区切りをつけていた様に見えて、僕は唯がどんな気持ちでそう言えたのか、唯もまた、まなみの事を律子とは違う思いを募らせていた事がよりわかった気がして…
続けて「あの娘の事、本当に大事にしてくださいね?」とまなみから視線を外す事なく、少し寂しそうに、でも嬉しそうにお願いして来るので「唯さんも…あの娘たちが女性としての目標として、あの娘たちと関わって下さい。
もちろん、僕もこれまで以上にまなの事を本当に大事にします。」とそっと唯の手をテーブルの下で握って誓う様に言った。
やがてお酒も入り、みんな良い雰囲気になった頃、律子がさやかになにやら声かけてさやかの肩を組んで座敷の外に連れ出すのが見えた。
まなみが顔を赤くして律子を止めているのが気になったがさやかとの話し声は僕のいる席からは聞こえなかったが、しゅんくんの様子を見て、深刻な話ではない様に伺えて安心して、唯さんと話をしながらまなみの様子も伺っていた。
まなみがゆきとヒソヒソ話ながら小さい手ぶりしながらなにやら長さを確認し合っているみたいで…時折「…そう、こぉんなのをね…?」「そんなのあたしたち知らないよ?」「だって貸してあげるって書いてあったよ?」「そりゃ…使っているけど…そんなにすごいのじゃ…」って聞こえて来て…
まなみと律子が何をしていたか、その会話からおおよその事は推察できたが…
これまでに何度か行為の後を目撃した事があったけど、あの小さい手ぶりから何かしらの道具を使ってした事が伺えて、僕はチラッとしゅんくんの方を視線を向けると視線が合い、思わずお互いに苦笑いしていると…
ゆきとヒソヒソ話していたまなみが腕まくりしながら「ちょっとさやかちゃぁん?まなもお話があります!」と言って外に出ようとするから「まな…どうしたんだ?」と声かけると「…裕介さんにも…ないしょです!」と可愛らしく舌を出してナイショ!という仕草をして出て行った。
「おいおい、まな…」と出て行こうとするまなみに声をかけたが、出て行ってしまった。
やれやれ…って思っていると程なくして2人に挟まれてさやかが戻って来た。
その様子を見ていた唯と「ふふふ…ほんと…小学生がそのまま大人になったみたい…いいなぁ…」と話してると「?ゆいちゃん、なんのはなし?」と戻って来たまなが聞くと「まなたちが羨ましい…って言ったの…」と答えると、先ほどの話の流れからかまなみが「…ゆいちゃんとも…いっぱいしたでしょ?…あ…」と思わぬ大胆な問題発言を…
「ちょっ…まなっ!」と慌てて言って止める唯。
お互い顔を真っ赤して俯く2人の姿を見て、さやかがさっきのお返しとばかりに冷やかして、場が盛り上がって…
楽しい時間はあっという間に過ぎて…
「な、なんだかグタグタになっちゃったけど…とにかく、みゆきちゃん、おめでとう!」
「はい、ありがとうございます!また身を寄せる事が出来る家族が出来て…わたし、本当に嬉しい…」と話をして、そろそろお開きって雰囲気が流れだした頃。
まずはさやかとゆきが「それじゃ、あたしたちそろそろ…」と言って席を立とうとすると紀子が「あ、待ってわたしも…」と言って立とうとすると「のんちゃんは…高田といなよ?おじさんには私たちとずっと一緒にいたよってアリバイ作っとくから…」「さぁや…」と話をしてるとまなみが2人の元に行き「あ、待って!さやかちゃん、ゆきちゃん!…いってらっしゃい…」「…ひめ…うん!」「いってきます、まなちゃん!」「ひめ、あたしたちは…ゆきと2人で1つの花を咲かせるよ?あたしたちみたいのは色々と肩身狭いけど…」語る姿は僕から見ると潔く素敵な2人に見えた。
特にゆきさんはあの事件の時に薬で快楽に溺れさせられた事もあり、ある意味まなみより辛い思いをしていた筈なのに笑顔でいる姿に感動した。
やがてまなみが2人を抱きしめ、送り出すと、2人は手を繋いで駅の方面へ消えて行った。
その後、紀子さんと高田君が「僕らもそろそろ…」と言ってまなみの元に行くと、まなみは同じように「いってらっしゃい」と言ってギユッと2人を抱きしめて、送り出した。
そして最後に僕とまなみ、しゅんくんと律子そして唯が店を後にした。
紀子と手を繋いで歩きながら俺の住んでいる部屋へ帰っていると、紀子が不意に立ち止まり
「あ…ごめん…なんだか…ね?今日のまなちゃんたち見たら…胸が詰まってきて…
ものすごく大変で辛い事ばっかりだったけど、あの2人がああいう答えにたどり着いて…穏やかに笑っているの見たらね?私…わたし…
初めてまなちゃんとりっちゃんが友達になった頃の…それが見れて嬉しくて…」と肩を竦めて俯き、ポタポタと涙を溢すから
俺は抱きしめ、慰めてやると「…けんじ?あの娘たちのおかげで、わたしは健二とこうして一緒になれた…
もうずっと…離さないからね?…わたしの花は…けんじの周りで小さな花をたくさん咲かせるの。
いつどんな時も、ふと周りを見ればわたしがいるから…
…健二…ずっと一緒に…わたしと…結婚…してください…」
と突然の紀子からのプロポーズ。
紀子は「…いまのなし!なんか感極まっちゃって!こんな勢いで言う…ましてわたしからなんっ…」と慌てて笑いながら誤魔化そうとするから…
「紀子…俺は…俺が1番見たい頃って言うのが、やっぱりあの頃、宮島をからかっていた頃、りっちゃんに叱られ、紀子から小言をくらって…クラスメートみんなが笑って仲良くしていた時の頃…」と昔話をした後「俺も宮島やりっちゃんのおかげで紀子と一緒になれた…」と言ってギユッと抱きしめ、紀子の唇を奪うと紀子の身体から力が抜けて、身を委ねてきたかと思ったら強く抱き返されて…
しばらくそのまま唇を重ねた後、ゆっくり唇を離し…「紀子…俺の部屋にこれから来ないか?」と誘った。
【まなみさん、大変お待たせしました。
色々考えていたら、考え過ぎて…纏まりのない文章になってしまってごめん。
久しぶりに紀子と高田君の営みをやりましょう!】
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