ふふ…変なしゅんいち。
(今夜、抱いて…とお願いしてからのしゅんくんは、気もそぞろになっています。どこを見ても何をしても、幸せそうにしてはいますが何となく落ち着きがなく。
かくいう律子も、あたしなんてことお願いしちゃったの?…と、時折思い出しては顔を赤らめ、逆にそれを突っ込まれる始末。
2人それぞれに意識したまま、その日の予定を終えて、夕飯も済ませてホテルに着きます)
今日は楽しかったなぁ…
ほんと、久々に羽根を伸ばすって、こういう事を言うんだね?…ありがと、しゅんいち。
おかげで少しずつだけど、気持ちが楽になっていくのがわかるの、あたし…
(ひとまずベッドに子供の様にダイブします。
仰向けになると、天井を見上げて、そして穏やかな笑みでしゅんくんを見つめて今の気持ちを語る律子。本人の言う通り、少しずつですが以前の律子に戻りつつあります。)
…
…
…
お、おふろ入ってこよ。
(一瞬の沈黙がまた意識をぶり返し、律子はぎこちなくお風呂に向かいます。)
〈まいったな…まるで初めてみたいじゃない…
…はじめて…そっか。だからこんなに…〉
…おさき。
しゅんいちもどうぞ…
(バスローブにくるまり、しゅんくんがお風呂に入っている間、律子は身なりを整えます。何かに備えるように丁寧に。気づいたことを早く伝えたくて、ドキドキが止まりません。まるで本当に初夜のよう…やがてしゅんくんもあがり、2人は何となく向かい合って座ります。)
…おかしいね?
いままでたくさんたくさん、しゅんいちがあたしの中にきてくれてるのに…まるで今から初めてするみたい…
(律子はしゅんくんの手をとると、自分の胸にあてます。バスローブの下は裸。柔らかな胸の感触を通して、鼓動が伝わってきて…)
あたしね?船からこっちぼんやり考えてたの。
この旅でバラバラになるにはどうすれば?ってね…
何となく答えが出ずにモヤモヤしてたけど。
さっき、わかった。
あなたに…あたしの中から…頭真っ白になるくらいにしてもらうのが、一度バラバラになる方法なんだって。それで、そこからまたもう一度…
(律子はそっとしゅんくんに寄ると、ゆっくりキスをします。ただ唇を合わせるだけのキス。ゆっくりと長く、味わうように…それだけでクラクラする頭。ようやく唇を放すと、そのまま頼りがいのある胸に頭を預けます。思わず流した涙に震える声で…)
…怖いとか…恐ろしいとか…そんなの感じられなくなるくらい…たくさんたくさん愛して…
しゅんいち…あなたに…あたしの心と身体…預けます。今から…あたしをバラバラに…してください…
【おまたせしました。
一度バラバラに壊して…をどうしたらと、りっちゃんのように考えてました。で、ほんとに一昨日お風呂に入ってたら、あ、そっか…と答え出て…
ホントにもう、まなちゃんりっちゃんはあたしの一部だなぁ…と思った瞬間でしたね?】
※元投稿はこちら >>